アイスタイルには、「@cosme(アットコスメ)」に蓄積された1,800万件を超える膨大なクチコミをはじめ、アクセスデータや意識調査・インタビューを通して、生活者に触れ続けているリサーチチームがあります。今回は『一過性で終わらない「バズ消費」、昨年の掘り起こしから真のバズロングセラーへ』をテーマとした@cosmeベストコスメレポート2023です!
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「@cosmeベストコスメアワード2023」とは 実際に商品を使用したメンバーから、この1年間に@cosmeに寄せられたクチコミ投稿をベースに、 今、生活者が支持している商品をランキング形式で表彰するアワードです。 サービス開設当初より毎年発表しており、@cosmeならではの生活者視点に立った受賞ラインナップが、化粧品業界及び美容業界からもご注目いただいています。
「@cosmeベストコスメアワード」の選定方法はこちら
集計対象期間: 2022年11月1日〜2023年10月31日
集計対象クチコミ件数: 1,341,944件
集計対象アイテム数: 53,600アイテム
※下半期新人賞のみ 2023年5月1日~2023年10月31日に発売された商品を対象としています。
◆総評
◆総合大賞受賞の背景
◆受賞商品やクチコミデータからみえるトレンド分析
1.ベストコスメアワード史上最多受賞数、コスメデコルテ大旋風
2.アフターコロナだからこそ?「睡眠系」コンセプトへの支持
3.各カテゴリの話題<スキンケア/ベースメイク/メイクアップ/その他>
・ピリピリチクチク「痛い系」コスメに注目か
・マスク着用任意後も続く「下地以上ファンデ未満」の支持、「疲れない」が生き残りの鍵となるか
・ありとあらゆるアイテムとテクニックで余白を埋める
・ "自分たちのための商品や情報"を求め「大人世代」が動き始めた1年
2023年は、3月にマスクの着用が任意となり、5月には新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に移行するなど大きな変化がありました。
ベストコスメアワード集計対象期間中のクチコミでも、コロナ禍では大きく減少していた「旅行」「レジャー」というワードの出現率が戻りつつあり、昨年と比較すると1.5倍に増加しています。
様々な制限の解除によって日常が戻ってきた1年だった一方で、2023年11月に実施した@cosmeユーザーを対象とした「化粧品に関するアンケート 」(以下、ユーザーアンケート)にて、半年前と比べたときの気持ちや行動の変化として当てはまるものを聴取したところ、全体の61.9%が『「漠然とした不安」を感じるようになった』と回答していました。
この設問は定点で調査しており、前回5月の調査では、2022年11月調査との比較において不安感が減少していたのに対し、今回は14%増加しており、不安の揺り戻しがみられます。
その一因には、「物価高・円安」の影響がありそうです。昨年と比較して、「円安」というワードの出現率が1.3倍、「値上がりする」というワードは1.9倍に増加しています。
物価高の影響を受けて商品選択の見直しが起こると、生活者の消費傾向が低価格帯へシフトするように想像されますが、クチコミにおけるワードの出現率をみてみると、中価格帯の化粧品を表す「ミドルコスメ」や1万円を超える化粧品を表す「諭吉」というワードの出現率が増加しています。
また、総合10位の顔ぶれをみてみると、7商品がデパートコスメであり、さらに7商品のうち3商品が1万円を超える「諭吉コスメ」であることから、決して低価格帯へのシフトが起きているわけではなさそうです。
2023年のベストコスメアワード受賞商品は、物価高の中でも価格帯に関わらず、「投資すべきものには投資したい」という生活者の強い意志から選ばれた商品だったのではないでしょうか。
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今年の総合大賞は、@cosmeベストコスメアワード創設24年の歴史の中でも非常に珍しいヘアケアアイテムが受賞となりました。
2011年に発売されたオルビス「エッセンスインヘアミルク」は、昨年、発売以来初となるベストコスメアワード受賞(ベストヘアケア 第1位)を果たし、今年ついに総合大賞受賞まで昇り詰めました。
本商品は、スキンケアの老舗ブランドであるオルビスのロングセラー商品でしたが、昨年SNSを中心に話題となったことで改めて注目を浴びて掘り起こされ、知名度・人気ともに大きく成長した「バズロングセラー※」商品です。
※「バズロングセラー」とは…
昨年のベスコス2022大賞受賞商品の特徴でもみられた新たな消費動向として「バズ消費×ロングセラー」を掛け合わせ、@cosmeが創造したキーワード
発売当初からコンスタントにクチコミ投稿されてきましたが、2020年頃から増加がみられ、今年のクチコミ件数は昨年比較して5倍以上となりました。その勢いはクチコミだけでなく、販売実績にも反映されており、原宿駅前にある「@cosme TOKYO」の売上数をみてみると、昨年と比較して21倍と「爆売れ」し、2万点以上取り扱い商品がある中で、事売上年間トップ10位入りを果たす人気ぶりです。
昨年の本商品のクチコミでは、「ドラッグストアに置いていなくて不便」といった声があがっていましたが、今年のクチコミでは「最近はドラッグストアでも買えるようになった」といった喜びの声がみられます。
本商品のクチコミにおける「ドラッグストア」というワードの出現率も昨年と比較して3.5倍となっており、生活圏内で購入できることも支持拡大の重要なポイントになっているのではないでしょうか。また、今年5月には、男性顧客など化粧品店に入りにくい層のニーズにも応える無人販売店舗「ORBIS Smart Stand」のオープンも話題になりました。
このような様々な手法による販路拡大によって、商品購入に対するハードルが下がったことが大賞受賞に至った理由の一つと言えそうです。
エッセンスインヘアミルクと同じアウトバスシリーズである「トリートメントヘアウォーター」とのセット販売や、人気キャラクター・スヌーピーとの限定コラボデザインボトルを販売をおこなう等、飽きさせないコミュニケーションも人気継続のポイントのようです。
本商品のクチコミでは、これらの施策を行った時期にリピーター比率が上昇しており、昨年から約8ポイントも増加していました。飽きさせないコミュニケーションを実施したことで再購入に繋がり、新規顧客層の獲得と同時にリピーター層の拡大にも成功したのではないでしょうか。
昨年、本商品のクチコミ内で多く語られていた購入きっかけは「SNS」でしたが、今年は「クチコミ」や「ランキング」が購入きっかけとして語られるようになりました。SNSでバズったことで、クチコミやランキングに入っている様子をはじめ、本商品に対する情報接点が拡大したことがうかがえます。
本商品のクチコミ投稿者の年齢分布をみてみると、昨年より40代以上が6ポイント増加しており、使用者の裾野の広がりがみられます。SNSというフィールドを飛び越えたことで、情報収集感度の高い若年層だけでなく、大人世代にも人気が広がり、使用年齢層の拡大へと繋がったようです。
本商品の今年のクチコミ内で特徴的なフレーズ(昨年と比べて)をみてみると、昨年よりも使用感が「さらさら」であることが評価されていました。ワードの出現率でみても、昨年と比較して1.3倍に増加しており、さらさらニーズの高まりを感じさせます。
この「さらさら」に対する評価やニーズには、「酷暑」の影響がありそうです。
クチコミ全体において、「暑さ対策」というワードの出現率が5年前と比較して3.4倍、「滝汗」というワードも3.2倍に増加しており、ここ数年で「暑さ」を意識する生活者が増加していることがうかがえます。
本商品は湿度が高く、すでに気温も高かった梅雨時期の6月など夏場にクチコミ件数が増加しており、「さらさら」な仕上がりであることから、汗や湿気でべたつく時期に重宝されてたのではないでしょうか。
また、クチコミ全体では、「ヘアミルク」というワードの出現率が、昨年と比較して2.1倍に伸びています。「出現数」ではまだまだ「ヘアオイル」というワードの方がボリュームが大きいものの、出現率はここ数年横ばいであることから、ヘアミルクの急速な認知・ニーズの拡大を感じさせられます。
<クチコミ抜粋>
仕上がりは全くベタつかず、指通りよくさらさらとまとまります。夏場はオイルだとベタついて困っていましたが、こちらはミルクなのでベタつく事もなくさらさらになって重宝しています。
クチコミからも「ヘアオイルではべたつく、重い」と感じていた方の支持があったとみてとれます。
本商品は、夏の時期に「トリートメントヘアウォーター」とのセット販売をすることによって、「(併せて使用すると)よりさらさらになる」といったクチコミもみられており、また、ベストヘアケア 第2位には、エッセンシャル「エッセンシャル ザビューティ ウォータートリートメント EXスムース」というウォータータイプの商品がランクインしています。このことから、酷暑が来年も続く場合、ヘアミルクのほかにウォータータイプのヘアケアアイテムにも注目が集まりそうです。
オルビス「エッセンスインヘアミルク」は、このように、生活者の心を掴み続ける要因がいくつも重なったことで、人気の勢いが衰えず、一過性ではない「バス消費」が続き、昨年の掘り起こしから"真のバズロングセラー"商品へと進化を遂げました。
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今年のベストコスメアワード受賞商品のうち、コスメデコルテ商品がトータル 13 商品 28 部門受賞を果たしました。
この結果は 1 ブランドの受賞部門数としては、創設 24 年の歴史のあるベストコスメアワードにおいて史上最多となります。スキンケアからベースメイク、メイクアップと様々なカテゴリの商品が受賞しています。
① 手の届くちょうどいい高級感
コスメデコルテは、いわゆる「デパートコスメ」に分類されるブランドでありながら、3,000円以下の「アイグロウジェム スキンシャドウ」(ベスト単色アイシャドウ 第1位、他)から、1万円を超える「リポソーム アドバンスト リペアクリーム」(総合 第2位、他)まで、幅広い価格帯の商品を取り揃えています。価格別賞でも「ハイプライス部門」、「ミドルプライス部門」の両方で受賞しており、どちらの価格帯も支持されていることがわかります。
また、2023年5月に実施した@cosmeユーザーを対象とした「化粧品に関するアンケート 」(以下、5月のユーザーアンケート)にて、コスメデコルテのどんなところが好きかを聴取したところ、「私にはちょうどいい高級感もある!」、「高級感もあり、でも手に届きやすい価格の商品もあるところ」といった声があげられていました。
幅広い価格帯の商品ラインナップがありつつも、手に届くちょうどよい高級感があることで、若い世代から大人世代まで幅広い層を獲得することができ、最多部門数へと繋がったといえそうです。
②「リポソームシリーズ」が人気を牽引、強制されたわけではないゆるいライン使い
また、どんなところが好きかという回答には、「肌-合う」というフレーズが多くみられました。自分の肌に合う合わないがある化粧品だからこそ、自分の肌に合うと実感したことで、「自分を理解してくれている」「自分と似た視点を持っている」といったブランドへの共感に繋がったことがうかがえます。
特に、コスメデコルテの代表的なスキンケア商品である「リポソーム アドバンスト リペアクリーム」、「リポソーム アドバンスト リペアセラム」は、共に総合10位内にランクインしており、このリポソームシリーズがコスメデコルテ人気を牽引したことは間違いありません。
「リポソームを使ってから他の商品も使うようになった」といった声もみられており、まずは人気シリーズから入り、自分の肌に合ったことでブランドへの共感が生まれ、その他のコスメデコルテ商品の購買へとつながっていると想像されます。
近年は、ブランドのライン使いはせず、様々なブランドを横断して使用する生活者が多いと思いますが、コスメデコルテにおいては、誰に強制されたわけもなく、気づいたらライン使いしていたという"ゆるいライン使い"が起きていそうです。
③話題となった"大谷売れ"の成功は「リアルさ」にある
今年、コスメデコルテを語る上で欠かせない話題と言えば「大谷売れ」です。
今年3月に「リポソーム アドバンスト リペアセラム」の広告モデルに野球選手・大谷翔平さんが起用されましたが、@cosme TOKYOでは「リポソーム アドバンスト リペアセラム」の売上数が、広告起用前の2月と比較すると3月は約1.4倍、4月は約1.5倍に伸長しました。
また、大谷翔平さんがInstagramに投稿したロッカールームの写真にコスメデコルテの商品が映っていたことも大きな話題を集めました。
出典元:大谷翔平さんのInstagram投稿
クチコミを分析してみると、@cosmeで「大谷買い」について言及されているクチコミのうち12%が、大谷翔平さんが「使用している」「愛用している」ことを購入理由にあげています。このような動きは他の商品のクチコミではみられず、リポソームシリーズの「大谷売れ」はCMやキャンペーンの効果だけではなく、「本人が使用している」というリアルさが大きな後押しとなったといえるのではないでしょうか。
大谷翔平さんの広告起用は、美容に関心のない方も含めて老若男女問わず「リポソームだけは知っている」というほどの商品・ブランド認知の拡大に寄与し、さらに、リポソームシリーズのクチコミでは、「旦那と一緒に使っている」「夫が使いたいと言うので購入」「大谷選手に影響され夫が買っていた」といった投稿もされていることから、男性使用者の拡大に繋がったことがうかがえます。
コスメデコルテの担当者によると、主要百貨店における大谷選手の起用後のコスメデコルテブランド全体の男性新客は前年同期比約4倍、リポソーム アドバンスト リペアセラム男性新客は前年同期比約7.5倍に増加したとのことです。
コロナ禍では外出自粛などの制限を受け、自宅にいる時間が長かったことで大きく減少していた、「睡眠不足」というワードが徐々に復活。回復傾向にあった昨年と比較しても1.3倍に伸びています。
ユーザーアンケートで「半年前と比べたときの気持ちや行動の変化として当てはまるもの」を聴取したところ、『「睡眠不足」だと感じるようになった』と全体の65.8%、『「睡眠・眠りの質」を意識するようになった』と全体の74.3%が回答しています。この結果からは、日常が戻ってきたことによる「睡眠不足」の復活、睡眠に対する意識の変化がうかがえます。
一方、化粧品業界では、寝ている間にケアする「睡眠系」コンセプトアイテムが増えてきており、今年は「スリーピングマスク・パック」部門を新たに設立いたしました。
また、総合 第2位には「睡眠不足でも、3時間多く眠ったような肌へ」と謳ったコスメデコルテ「リポソーム アドバンスト リペアクリーム」が入賞しています。
コロナ禍で停滞していた事象が再び動き出し、今後生活者の日常はますます忙しくなることが予想されるため、睡眠に対する関心も更に高まり、睡眠時間もケアしたいというタイパ的ニーズを叶える「睡眠系」コンセプトアイテムは益々浸透していきそうです。
<スキンケア>ピリピリチクチク「痛い系」コスメに注目か
今年も化粧品に配合されている成分への関心は健在でした。ユーザーアンケートで、スキンケアに関するここ半年間の意識や行動の「変化」を聴取したところ、「「成分」を意識してスキンケア化粧品を選ぶことが増えた」と全体の約半数が回答しています。
また、成分ワードのクチコミにおける出現率上位をみてみると、「レチノール」「ビタミンC」といった人気成分がランクイン。さらに、出現数はまだ少ないものの、「グルタチオン」「アゼライン酸」といったワードも増加しています。
加えて象徴的なのは、これまでクチコミにおける出現率が最も高い成分であった「ヒアルロン酸」「セラミド」を抑えて、今年は「レチノール」がトップに躍り出たことです。
「レチノール」は、肌の状態によっては"A反応"と言われる副作用、赤みや皮むけが起きる可能性のある成分でもあります。今年はレチノール配合に限らず、ピリピリチクチク「痛い系」アイテムが受賞商品に複数登場しました。
また、刺激や痛みを伴うこともある美容医療に関するワードや刺激を受けた肌の状態を表すワードが軒並み増加しています。
ユーザーアンケートにて、『【痛い、刺激がある】と事前に知ってたうえで自ら選んで購入し使用したことはあるか』を聴取したところ、使用経験者は全体の34%、使用したことはないが興味はあると回答した人を合わせると全体で76%と、痛い系コスメは興味関心の高いアイテムということがわかりました。
さらに、『【痛い、刺激がある】と言われている化粧品を使用した感想』を問う項目では、「ケアしている感覚が得られやすい」が全体の41.7%、「美容医療を取り入れている感覚がある」が全体37.1%と、「使用感の新しさ」や「効果感が得られやすい」と回答した割合を上回る結果となりました。刺激を求める理由には美容医療が身近になったことも影響していそうです。
また、天然マイクロニードル(天然の美容針)が配合され、塗布すると肌に針がチクチクと刺さる「痛い系」コスメであるVT(ブイティー) 「リードルショット100」は、今年7月に発売された商品ながら早速ベストブースター 第1位を受賞しました。
ケアしている感覚が得られやすい痛い系コスメは、今後ますます注目を集めていきそうです。
<ベースメイク>マスク着用任意後も続く「下地以上ファンデ未満」の支持
3月にマスク着用が任意になったことで、ファンデーションに対するニーズの復活が期待されましたが、総合10位以内に入賞したベースメイクは2品、いずれも化粧下地でした。クチコミでは「ノーファンデ」「ファンデ無し」というワードの出現率が今年も増加しており、なかでも「下地以上ファンデ未満」の出現率は、昨年と比較して6.3倍と大幅に増加しています。このことから、ベースメイクは、コロナ禍で生まれたトレンドがそのまま定着したといえそうです。
そのような中、今回受賞したファンデーションのクチコミをみてみると、「肌が疲れにくい」「負担感が少ない」という点が評価されていました。化粧下地では、仕上がりが「下地以上ファンデ未満」であることを求められることが多いですが、クチコミ全体で「疲れない」「負担感」というワードが伸長していることから、今後のファンデーションは使い心地が「下地以上ファンデ未満」であることが求められるかもしれません。
<メイクアップの話題>ありとあらゆるアイテムとテクニックで余白を埋める
メイクアップアイテムのクチコミでは、「顔の余白を埋めたい」というニュアンスで使用されている、「余白」というワードの出現率が昨年と比較して1.3倍に増加しており、受賞商品のクチコミでも言及されています。
また、顔の余白の埋め方はシェーディングやハイライトを駆使して影を演出したり、涙袋や唇をぷっくりさせたりと様々であることがクチコミにおける出現率が伸長しているワードからうかがえます。
更に、「束感まつげ」というワードの伸長率が昨年と比較して4.5倍となっており、クチコミ内ではベストマスカラを受賞した3商品とも「束感」が評価されています。数本のまつ毛を指やピンセットでつまんで束感を作る人もみられます。
その他にも、まつ毛が上向きにあがった状態を表す「ギュン」というワードの出現率も増加しており、ここ数年は「自まつ毛を活かしたナチュラルな仕上がり」が人気でしたが、まつ毛に存在感が求められるようになってきていることがうかがえます。このトレンドは、眉と目の余白を埋めたいニーズからうまれているのかもしれません。
<その他>"自分たちのための商品や情報"を求め「大人世代」が動き始めた1年
今年、天野佳代子さん、MEGUMIさん、梨花さんといった40~60代の著名人への注目が高まりました。また、クチコミでは具体的な発信者の名前だけでなく、「大人世代」など世代に関連するワードが増加してます。それに伴い、大人の肌悩みに関するワードに加えて、「エイジング毛」「白髪予防」といった髪の悩みに関するワードも増加がみられています。
<クチコミ抜粋>
大人向けのコスメyoutuberさんがおすすめしてたので購入しました。(50歳)
上記のクチコミをみてみると、「情報の発信源が同じ大人であること」に価値があることがうかがえ、同世代の発信者に注目が集まるのも納得がいきます。
「大人世代」「大人女子」という表現をクチコミで使用したユーザーの半数以上が40歳以上であり、大人世代が 「自分たちのための商品や情報"を求め、動き始めた」一年だったといえるのではないでしょうか。
トレンドメイクやトレンド商品をそのまま取り入れることに不安を感じる大人世代に向けた商品や情報は、2024年には50歳以上の人口が「5割」と言われている今、大人世代のニーズは益々需要が高まりそうです。
株式会社アイスタイルは、「@cosmeトレンド予測部」が、売上動向やクチコミ、その他関連データからみえる意識変化と、美容プラットフォーマーとしての知⾒から今後の生活者インサイトや美容トレンドを予測する「2024上半期トレンド予測」を発表いたしました。
ここでは、今後トレンドとなり得る芽をご紹介しています。生活者に向き合うためのヒントとなりましたら幸いです。
「@cosmeベストコスメアワード2024上半期トレンド予測」は@cosmeベストコスメアワードの関連企画であり、@cosmeに投稿されたクチコミや@cosme STORE/@cosme TOKYOでの売り上げ等の分析、その他ユーザーアンケートなど関連情報からみえる生活者の意識変化と美容プラットフォーマーとしての知見から、今後の生活者インサイトや美容トレンドを予測するべく発足された「@cosmeトレンド予測部」が、2024年の上半期のトレンドをキーワード化したものです。
>>詳細は「@cosmeベストコスメアワード2024上半期トレンド予測」プレスリリースをご参照ください
>>本コラムに関するプレスリリースはこちら
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