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花王「SOFINA iP」が最新技術投入のリブランディング、体験重視のポップアップイベントを@cosme TOKYOで実施

作成者: @cosme for BUSINESS編集部|Mar 5, 2024 12:00:00 AM

花王は2015年に発売した「SOFINA iP」で、機能性向上とパッケージの一新を含むリブランディングを行いました。ドラッグストアでも買える高機能化粧品の位置付けであり、花王の化粧品事業において国内市場での新しい付加価値の提案と新規顧客獲得を目指す戦略ブランドでもあるSOFINA iPは今後にどのような展望を持っているのでしょうか。

科学的な根拠にもとづいた安心・納得の製品を、より手に取りやすい価格帯で展開へ

「ソフィーナ iP ベースケア セラム<土台美容液>」(左)
「ソフィーナ iP 角層トリートメント 基礎化粧液」(右)

SOFINA iP」は、象徴アイテムである「ソフィーナ iP ベースケア セラム<土台美容液>」を202311月にリニューアルし、ブランド初の化粧水カテゴリーの製品「ソフィーナ iP 角層トリートメント 基礎化粧液」を新発売しました。今後、肌の角層細胞を潤すという本質に着目したスキンケアアイテムを順次拡充して、花王ならではの総合皮膚科学スキンケアブランドとして、国内で存在感を高めていきます。 

ブランドを代表する泡状美容液ソフィーナ iP ベースケア セラム<土台美容液>は、約40年にわたる花王の炭酸研究の知見が応用されていて、美容液市場で7年連続売上No.1*1)を獲得、3040代を中心に、ドラッグストアでも手に入る高機能化粧品として支持されてきました。

*1SRI+(全国小売店パネル調査)「美容液(美白・しわ改善除く)」市場20166月〜20234月ブランド別累計販売金額・個数

今回のリブランディングの背景について、花王株式会社 化粧品事業部門 マステージビジネスグループ SOFINA iP ブランドマネジャー 鈴木裕之氏は次のように語ります。 

「現代はSNSやオンライン購入が普及したことでモノも、情報もあふれており、商品選びに迷いや不安を抱えるユーザーが増えている。2023年秋にはステマ規制が始まり、化粧品の広告に関するユーザーからの意見が、以前よりも多く寄せられるようになったことが社内外のデータからも浮かび上がっており、モノだけではなく情報の質も問われてきていると感じた」(鈴木氏)

花王株式会社 化粧品事業部門 マステージビジネスグループ
SOFINA iP ブランドマネジャー 鈴木裕之氏 

その意味で「科学的な根拠にもとづいた安心・納得の製品を選びたい」「環境や情報を見極めて、自己決定したい」というニーズを持つユーザー層に向けて、ブランドスローガンを「素肌に、科学をインストールする。」に刷新。同時に、1982年のソフィーナ誕生当時の「安心して使える本質スキンケアを、誰もが手に取りやすい価格で」という方針にも立ち戻り、これまで以上に手に取りやすい価格帯の商品を充実させることで新規顧客獲得につなげていくといいます。

角層細胞の美しく整った形状から着想を得た新ロゴと店頭で手に取るきっかけになるPOP的な表現のパッケージを採用

新処方は「炭酸」「角層への潤い」それぞれの最新技術を活用

今回のリブランディングで科学的根拠に基づいた新しい価値提案としたのが、花王が長年続けてきた炭酸研究と角層への水分補給です。

ソフィーナ iP ベースケア セラム<土台美容液>は、今回で約4年ぶりのリニューアルとなり、最新の炭酸研究技術を採用しました。花王の特許技術である「マイクロバブル化」された、毛穴の約20分の1サイズの炭酸泡の炭酸保持力をさらに高め、炭酸(*2)泡の美容液が肌の上で長くとどまることで肌への炭酸の浸透量増を実現しました。長年にわたり同ブランドを愛用しているユーザーからは「泡の密度が増して質感が良くなった」「泡の色が以前よりも白くなって崩れにくくなった」といった反響がすぐに寄せられたといいます。
(*2)炭酸ガス(噴射剤)

従来技術と新技術の比較
出典:SOFINA iP公式サイト 

そして、今回、新たに登場したのがブランド初の化粧水「ソフィーナ iP 角層トリートメント 基礎化粧液」です。独自成分ケラトMF複合成分とセラミドケア成分をかけあわせた世界初とされる成分アプローチで、角層細胞そのものを潤う状態に整える処方が採用されています。「(化粧水は)どちらかといえば成分で選ぶ」あるいは「(化粧水を使っても)効果実感を感じにくい」というユーザーの声に耳を傾け、花王独自の角層細胞のうるおい可視化技術を用いた評価法によって開発しました。

出典:花王株式会社プレスリリース

ブランドパーソンに高橋文哉氏を起用して認知向上、@cosme TOKYOでポップアップも

リブランディングした「SOFINA iP」の魅力を伝えるブランドパーソンとしては、令和初の仮面ライダー「ゼロワン」で主役をつとめて以来、幅広い年代から支持を集める俳優の高橋文哉氏を起用しました。「角層細胞まで透き通るような、まさにSOFINA iPのブランドコンセプトを体現する肌の持ち主である高橋氏と一緒に、ブランドの魅力を世の中に広めていきたいと考えた」と鈴木氏は話します。

また、ドラッグストアやECを中心とした販売チャネルを持つSOFINA iPを実際に体験できる機会として企画されたのがポップアップイベントです。202311月、高橋氏のブランドパーソン就任発表と同時に、東京・原宿の@cosme TOKYO1週間のポップアップイベント「素肌の科学研究室」を開催しました。ブランドの世界観を表現した空間のなかで、高橋氏のボイスナビゲーションを聞きながら、博物館の展示を見学するような感覚で、見て・聞いて・触れて・学べる体験コンテンツを用意しました。 

「とくに泡の体験コーナーは人気で、炭酸泡を手の甲に載せて、泡のきめ細かさやなめらかさを実感いただいた。『使った瞬間に使用感の良さを感じられる』『高橋さんの声で解説される商品特長に、楽しく没頭することができた』といったコメントが多く寄せられた」(鈴木氏)

 @cosme TOKYOで開催したポップアップイベント「素肌の科学研究室」

ヘッドホンで高橋氏のボイスナビゲーションを聴きながら炭酸泡を体験できた

@cosme TOKYOでポップアップを開催した理由について鈴木氏は、「今回のリニューアルに合わせて、SOFINA iPの世界観を伝えつつ、商品を実際に体験できる場所を提供したいという思いがあった。集客力のある@cosme TOKYOでの開催が、新しいユーザーと出会える場として最適なのではと考えた」と話します。ポップアップ期間中、店頭では約1,800名が商品を実際に体験し、約1,500名がSNSに投稿。5日間で300万人にリーチし、Xでもトレンド入りを果たしました。

また、コミュニケーションにおいては、スマートフォンをかざすだけでオンライン上で詳しい商品情報が確認できるNFCタグを用いたツールを新たに店頭に設置したほかにも、LINEを活用した肌解析デジタルサービス「肌id」と連携し、肌解析結果データに基づくお手入れ法やアイテム選びをサポートするコンテンツも順次強化していく予定です。

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出典:肌id公式サイト

発売から1カ月後の202312月の時点では、ブランドの新規顧客による購入数は前年同期比の約2倍、アイテム名検索による自然流入数が、過去2年平均の5倍に増えて、認知度の高まりを感じるといいます。また、20241月以降、主力商品である土台美容液のテレビCM広告投入により、売上伸長はさらに加速しています。

「花王化粧品事業の中期経営計画K27の実現に向け、SOFINA iPでは、2027年までに出荷売上金額を2022年度比で約2倍にすることをめざす。そのために、毎年新製品を発表しながら、日本国内を中心にブランドを強化し、その先に、台湾や香港などのアジア展開も検討していきたい」(鈴木氏)

Text: 小野梨奈
Top image & photo: 花王株式会社