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NARSとモロッカンオイルにみる、@cosme SHOPPINGの活用の仕方

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アイスタイルが4月に開催したウェビナーでは、資生堂ジャパンとモロッカンオイル・ジャパンのブランド担当者をゲストに招き、@cosme SHOPPINGの活用事例を紹介するとともに、ブランド成長のさらなるサポートのため、@cosmeが取り組んでいくことを明示しました。

2021年4月13日、アイスタイルはウェビナー「ブランド成長を支える『これからのEC』」を開催しました。冒頭では、@cosmeの公式ECである「@cosme SHOPPING」の現状と2021の注力ポイントについて、@cosme SHOPPINGを運営する株式会社コスメ・コム MD部 部長の浦田望が解説しました。

続いて、@cosme SHOPPINGで好調なブランドを代表して、「NARS」や「ローラメルシエ」を担当する資生堂ジャパン株式会社の鈴木直弥様と、「モロッカンオイル」を担当するモロッカンオイル・ジャパンの清水怜衣様がゲストとして登壇し、@cosme SHOPPINGにおけるそれぞれの試みや成功事例についてお話しいただきました。

モデレーターは株式会社コスメ・コム 代表取締役の本橋未来が務めました。

@cosmeのメディア、EC、店舗が三位一体となった取り組みを推進

浦田はまず、@cosme SHOPPINGとは「@cosmeと直結した化粧品特化型ECプラットフォーム」であるとして、取り扱いブランド数は2,000以上、取り扱いアイテムは4万4,000以上を誇る化粧品取扱数日本一のECと説明します。また、毎年恒例のコスメの祭典「@cosme Beauty Day 2020」では、300以上の協賛ブランドが参加し、Beauty Dayだけの限定アイテムは380を超えたことを明かします。

さらに、@cosme SHOPPINGの特徴は、百貨店ブランドからD2C、バラエティショップコスメまで、これまで販売チャネルが分かれていた商品が、@cosme上のクチコミを参考にしながらワンストップで購入できる点にあり、それゆえに、メディア・EC・店舗を横断した「出会う」「知る」「買う」「使う」のユーザー体験を通じて「価値実感→クチコミシェア→さらなる出会いの創出」を加速するエコサイクルが循環すると、浦田は示します。

CXC-1メディア・EC・店舗を持つ@cosmeが可能にする顧客体験

NARSの未来のファンに出会える場としての@cosme SHOPPING

「2008年から@cosmeで取り扱われているNARSだが、売上が急上昇したきっかけは2019年のBeauty Day で、@cosme限定アイテムとして、人気のカラーパレットを復刻したことにある」と、資生堂ジャパンの鈴木様は振り返ります。SNS上でも大きな話題となり、これまでNARSを購入したことがない新規顧客が@cosme経由で急増したのです。そして、 @cosme SHOPPINGは、NARSを知らない方や、NARSの未来のファンに出会える場で、新しい層との接点になっているといいます。

一例としては、2020年に発表した期間限定のミニサイズ「NARSオーガズムファンタジートリオキット」の、@cosme SHOPPINGでの売れ行きが予想を上回る好調を示したことが挙げられます。これは、メディア、EC、店舗と3つの@cosmeで、事前に情報発信して盛り上げたことが奏功したと鈴木様は分析。実際に購入した人がクチコミを投稿したり、キットに入っていたミニサイズの現品を改めて買う人が出るなど、エコサイクルがスムーズに循環したことで、NARSを使ったことがない層にもリーチが広がりヒットにつながりました。

atcosme_shopping_nars-1期間限定のミニサイズキット販売と@cosme TOKYOでのPOP UP実施

資生堂ジャパンでは、ローラメルシエでも2021年3月に売れ筋のシェードのミニサイズを発表し、@cosme SHOPPINGで大きな評判を呼びました。外出自粛で店舗に行きにくい状況や、女性のハンドバッグが小型化しているトレンドを受け、コロナ下でも顧客との接点を拡大するツールとして、トライアルしやすい大きさと価格のミニサイズのポテンシャルにさらに注目が集まっています。

加えて、@cosmeのクチコミを丁寧にチェックしているという鈴木様は、「製品の正しい使い方がわからない」といったネガティブなコメントにとくに注目して、オンラインでも店頭で美容部員が行うアドバイスのような発信をするなど、ユーザーとのコミュニケーションの質を高めるツールとしても@cosme SHOPPINGを活用していることを明かしました。

サロンでの販売支援策として活用するモロッカンオイル

2019年に、@cosme SHOPPINGに正式デビューしたモロッカンオイル、サロン専売ブランドであるにもかかわらず参加を決めた理由は、「あくまで、サロンでの販売につなげていくため」と、モロッカンオイル・ジャパンでシニアマーケティングマネージャーを務める清水様は話します。

約13年前、ブランド立ち上げ当初にヘアスタイリストを介して知名度が広がっていったモロッカンオイルは、品質の良さを実感したユーザーのクチコミで大きくなった経緯があり、清水様は「ユーザークチコミサイトとして実績のある@cosmeで話題になれば、サロンを訪れた顧客の購入の後押しになると思う」とする一方、ヘアケアだけでなくボディケア製品を始めるにあたり、新しいチャネルを開拓したい意図もあったとします。

このようにサロンでの販売支援施策としての@cosmeであるため、お試し用の小さいサイズのみを@cosme SHOPPINGでは販売し、主力のトリートメントオイルはほかの製品とセットにすることで、商品認知の拡大を目指しています。店舗の広さなど物理的な制約のないECでは、通常、ブランドはフルラインを展開しますが、モロッカンオイルはユーザーの体験設計のなかで@cosmeを活用しているのです。


モロッカンオイル様販促事例-1     期間限定のミニサイズキット販売と@cosme TOKYOでのPOP UP実施

さらに販促として、購入特典や、@cosme限定品、たとえば、おうち美容のためのトライアルキットなど、その時々のキャンペーンテーマに合わせたセットを定期的に出していくことで、常に目新しさと話題づくりをする工夫をしています。こうした活動が実を結び、モロッカンオイルは、オイルカテゴリーにおいて、2020年2月3日週以降、@cosmeクチコミ投稿件数62週連続1位を獲得しています。(2021年4月現在)

最近の新しい試みとしては、2021年4月に新製品のボリューマイジングミストのミニサイズを@cosme SHOPPINGで初めて先行販売しました。サロンへの導入に先駆けて、同製品とトリートメントオイルをセット組みで出すことで話題の醸成や待望感を膨らませ、「@cosmeでの露出がサロンでの購入アップに結びつけば」と清水様は期待されています。

ブランドと生活者、双方に寄り添うプラットフォーム

NARSやモロッカンオイルの事例からわかるように、各ブランド様とともに企画した@cosme SHOPPING限定商品の人気は高く、リピート率や売上のブーストとして現れています。その背景には、@cosme SHOPPINGが単純な購買プラットフォームではなく、@cosmeという、生活者とブランドを持続的につなぐマーケティングプラットフォームに内包される場であること、そして、その思想をブランドに理解されるよう努め、強い関係性、協力体制を築いていることがあげられます。@cosme SHOPPINGは、ブランドと並走して、その想いを丁寧にひもとき、顧客にしっかり伝えることで、ECプラットフォームとしての独自性を培っているのです。

今後も、この「メーカーやブランドとの関係を深め、より多種類の商品を生活者に提供する」姿勢を徹底し、商品情報のさらなる充実を進めるとともに、@cosmeとの連動を強化し、オンラインカウンセリングやチャット、レコメンドなどテクノロジーを使いつつ、新しい商品との出会いを実現する場としての成長を目指していきます。

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