2022年12月8日に発表いたしました「@cosmeベストコスメアワード2022」の結果を受け、アイスタイルで日々ブランド・代理店様と対話している社員や、ユーザーコンテンツを送り出している社員だからこそ浮かんだ疑問に、この1年間のクチコミ分析を担当したリサーチプランナーが回答!その一部を皆さまにもご紹介いたします。
※回答内容は一部リサーチプランナーの見解も含みますので、本記事はご参考としてご覧いただけますと幸いです。
◀本記事をご覧になる前に、「ベストコスメアワード」の
分析内容に関する<コラム>もご覧くださいませ。
<目次>
特定カテゴリ関連 “バズ”関連 SNS関連 その他トレンドなど
どちらの年代も伸びており、@cosmeメンバーの年代構成に依存してしまうが「彼と」より「夫と」の方が出現率が多く、上の年代の方が男性の意見が影響していそうです(同居している人達の意見が影響しているかも?)。近くにいる女性が男性に使い方をレクチャーしてあげた方が男性にとってはよりコスメの良さが実感できるのでいいのではないしょうか。また、正しい使い方で効果が得られ、外でお肌の調子がいい等褒められることでモチベーションにつながるといった効果があるかもしれません。
レトロブームは香りにも起きているのではないかと思っています。なつかしさ・ノスタルジーな気分を感じられる香り(金木犀もそうした背景もあるのでは)が注目されます。また、コロナ禍で人に会う機会が減っていたのにも関わらずフレグランス市場が拡大したというのが、日本人の香りに対する考え(他者へのアピールという考え方は低い)が改めて浮き彫りになったと言えるでしょう。今後人に会う機会が戻っていくとなると、周囲からの目線が気になりことも予想されます。ほのかに自分だけで香りを楽しめるものであったり、不快に感じられるリスクの軽減としてランキング上位商品が重宝されていくのではないでしょうか。
特に深い知識を持ったうえでの、成分推しがきているわけではないと考えています。プチプラかつ白衣を着ている人の推奨があると初めて「成分推しがバズる傾向が」あります。プチプラで安心して効果を得たいというところがあるが、(特定成分への注目はあがっているのは事実だが)成分全般でいうと日本全体の消費者を見てみるとそれほどきているわけではないと。成分はちゃんとした知識がないとわからないので、専門的な人が推してくれないとわからないところがあると思います。
もちろん有名人の方がアイキャッチ力はあると思いますが、メーカーとは関係のない第三者がいうことが大事です。他者のチカラを借りるのは手っ取り早いが、あまり知られていない人であったら、その人がどういう人なのか、人となりを知ってもらい共感してもらうことから始めていく必要があるかもしれません。
「レチノール」「ナイアシンアミド」「ビタミンC」「セラミド」はありなのではないかと思います。他のそこまで知られていない成分を謳ってもあまり効果的ではないかもしれません。「ヒアルロン酸」は弱いが韓国系で伸びてきています。
SNSとクチコミの関連性は高く、SNSの利用率が伸びてきている中、クチコミ利用率も伸びてきています。景気が良くない中、バズっているものを全て購入することはできないので、バズっているものの中で「何を購入するかの判断」にクチコミの価値があるのではないでしょうか。バズだけでは買えないカテゴリー、特にスキンケアや高額なものはバズだけでは買えないものにあたります。
(フォロワー数が少ない人であっても)熱量の高い人の発言が力を持つという現象がみられました。その商品が大好きである、リピーターからの発言などは共感を生みやすい傾向にあると考えています。また共感の対象は商品だけでなく、悩みやその人の置かれている環境(ワンオペなど)でも十分にあり得ることだと思っています。なので使用率の多い商品以外にも1人のファンを見つけることでバズのチャンスはあると考えています。
時間短縮や掘り起こしにつながるのがフィットしているのではないでしょうか。若い人から年齢層が上の人に波及していくのはよくあることかと。人口比率で考えると年齢層が上の人に波及していくことは効果があると思います。若い人達はまた新しいものにいき、またそれが年齢層が上の人に波及していくというループを繰り返していくのではないかと。Google等は検索履歴等で情報が流れてくるので、ある意味情報が狭まっているのに対して、TikTokはそういったことがなく広範囲の情報が流れてくるので新規獲得に適しているかもしれません。
両方が相まっていないと成功できないと感じます。外から入ってくる人は@cosmeで答え合わせをしており、その中で熱烈なクチコミがあるのかどうかを見ています。誇大広告をしているところはアクセス件数は伸びるが、クチコミを見て離脱しているケースが多いです。
TikTokの頻出ワードがあがってきているといえども、「You Tube」「SNS」の1/25程度ですのでそこは注意が必要です。次にクチコミの中で「TikTok」「You Tube」「SNS」と書いている投稿者の年齢を比較すると、平均年齢「TokTok」29.4歳、「You Tube」35.8歳、「SNS」32.2歳となっています。「TikTok」は10代、20代で54%を占めます。上位ブランドで見ると「TikTok」はステラシード「You Tube」は&be「SNS」はケイト(リップモンスター)でした。出稿量の影響も大きいと思うし一概にはいえませんが、「TikTok」はメイクでなくヘアケアが上位というのはおもしろい傾向かもしれませんね。
なつかしさで安心を感じさせる香りやパケなどは受け入れられやすいと考えられます。また企業努力やイメージ、世界観を重視する流れは強まっているのでそのあたりに共感して購入意欲が高まるというケースもあるかもしれません。
基本的にユーザーさんは、与えられた情報に対して反応するため、逆にメーカー側・インフルエンサーが飽きてしまい、継続的に同じメッセージを伝えられない方が問題としては大きいと思います。だいたい新製品が発売されて知ってもらうまでに3-5年と考えているメーカーさんもいます。またバズロングの傾向からみても、あきらめずに伝えていくべきではないかと考えている。
盛りが少しづつ復活しつつあるが、もりもりというよりも「今までよりは盛ったメイクになっていく」という感じでしょうか。トレンド予測の一環で「シティポップメイク」を提案しているのも、その流れを汲んだものとなります。その他、人と会う機会が増えるに伴いピンクメイクも流行っていくのではないかと思います。人から見てヘルシーに見える等、人にいい印象を与えることができるメイクが支持されるのではないでしょうか。
奇抜なことを行わず、ずっと一貫してやるべきことをやってきたということが、コロナという不安定な環境下で自分の身をまかせたいと思えるブランドとして選ばれたのではないでしょうか。
ご紹介は以上となります。
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