【登壇者が回答】<全31問>ウェビナー「行動と意識のズレをうめる インナーケア市場の現在地」へいただいた質問&回答を公開!
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2025年7月15日(火)に開催いたしましたウェビナー「行動と意識のズレをうめる インナーケア市場の現在地」の、当日いただきました質疑応答パートでお答えしきれなかったご質問と事後アンケートでお寄せいただいたご質問<全31問>に登壇者の株式会社ネオマーケティング インサイトコンサルタントの中村 知佳氏(以下:ネオマーケティング中村氏)と株式会社アイスタイルデータコンサルティングの@cosmeリサーチプランナー 西原羽衣子(以下:ISDC西原)が回答いたしました!
ぜひご参考にしていただけますと幸いです。
index
・本調査の定義
・市場傾向
・きっかけ作り/継続支援
・生活者の傾向とニーズの相関性
・評価点/人気成分/期待効果
・形状
・価格
本調査の定義
Q.調査で出てきた「インナーケア実践者」と「未実践者」の定義を、改めて教えてください。冒頭で、サプリメントを飲んでいても「インナーケア」という認識がないため、「インナーケア」という言葉を使わずに調査を行ったというお話があったと記憶しています。そのため、定義の整理をお願いできますでしょうか?
(ネオマーケティング・中村氏)定量調査では、「あなたが普段、美容のために意識して行なっていることをすべて教えてください。」という質問の選択肢の中に「サプリメント摂取、プロテイン摂取、・・・」などの選択肢を設け、それをチェックした方を「インナーケア実践者」としました。その後、「 美容のためにインナーケアをしていますか」という質問をして、自覚があるかどうかのGAPを出していきました。
インタビューでは、便宜上サプリメント摂取者を実践者とし、未摂取者を未実践者と定義して調査を行いました。
Q.フェムケア目的でサプリメントを摂取することは、「美容のためのインナーケア」に含まれるのでしょうか?
(ネオマーケティング・中村氏)そもそも、フェムケアという市場自体が日本ではここ最近広がりを見せたものになります。そのため、フェムケアを食生活やサプリメントで行うという発想自体がまだ浸透していない印象です。質問者様のおっしゃるフェムケアがどこまでの範囲を指すかはわかりませんが、以前デリケートゾーンに関するインタビューをした際、美容感度が高い方は、そうでない方に比べてデリケートゾーンケアを行っている比率が高かったです。このことから、”デリケートゾーン”関連のサプリメントに関しては、美容の一環に含まれると考えて良いかもしれません。一方、女性ホルモンバランスの乱れによる悩み(PMSや更年期)については、漢方や薬に頼る方も一定おりますが、美容よりも健康寄りの目的である印象です。
市場傾向
Q.2018年以降、「インナーケア」というワードが急成長した背景には、どのような要因があると考えられますか?
(ISDC・西原)申し訳ありませんが、クチコミにおいて明確な理由は見受けられませんでした。特定の人物や商品の影響ではなく、世界的な健康志向の高まりやSNS普及などを背景に、自然発生的に「内側からのケア」を包括する言葉として定着していったと考えられます。
Qインナーケア市場の現状は理解できましたが、今後どのように広がっていくと考えていらっしゃいますか?講師の皆さまのご見解を伺いたいです。
(ネオマーケティング・中村氏)インナーケア市場は単なる“健康食品”の枠を超えて、“ライフケア”や“ウェルビーイング”の観点から、今後ますます広がりを見せると考えています。
【健康目的】
コロナ以降、「悪くなってから対処する」ではなく、「日頃から整える」という予防・未病への意識が一層強まりました。
このことから、日常的なインナーケアの習慣が”あたりまえ”の領域に入ってくるのではないかと考えています。
【美容目的】
美容のためのインナーケアも”あたりまえ”の領域になっていくと予想します。
AIを活用することによっての情報収集や肌状態の可視化が進み、サプリメントがスキンケアアイテムのように“その日の肌調子に合わせて自分で組み合わせる”形になっていくと考えています。
なんとなく続けるのではなく、効果や目的を理解したうえで取り入れていくようになっていくのではないでしょうか。
(ISDC・西原)美容と健康との境界はどんどんなくなっていくと考えています。美しさの定義が「健やかであること、健康であること」に変化していくのではないでしょうか(かつてはコルセットで搾り上げたウェストが美しいとされた時代もありましたが、いまは無理しないありのままの美しさとしてウェストゴムのボトムスも受け入れられているように)。その背景には、世界的なロンジェビティ(長寿)志向の高まりがあると考えられます。日本においても、人生100年時代をどう健やかに生きるか、という社会問題がウェルビーイング志向を後押ししていると思われます。
>参照:ロンジェビティ(長寿)志向はより強い潮流に。2025年グローバル消費者トレンド
Q.美容と健康の境界や、コスメとインナーケアにおける成分の違いや共通点について、特徴があれば教えてください。
(ネオマーケティング・中村氏)“美容と健康”の境界については、明確な線引きはあいまいになってきていると感じています。
たとえば、スキンケアであれば、表面(肌)からのアプローチだけでなく、内側から“巡り”や“代謝”を整えるインナーケアも一緒に行う、というように、外と内の両輪で考えている方が増えている印象です。「健康だから肌がきれい」「肌が整うと気分も上がる」といったように、美と健康はもはや切り離せない関係になってきていると言えるのではないでしょうか。
スキンケアとインナーケアでは、求める目的や“効き方の実感”に対する期待値が異なるため、選ばれる成分やその組み合わせにも特徴があります。
スキンケアに求められる成分は、即効性、触感、見た目への影響を重視する方が多く、たとえばヒアルロン酸、セラミド、ナイアシンアミド、ビタミンC誘導体など、保湿・美白・毛穴・ハリへの実感が得られやすい成分が好まれます。
一方、インナーケアでは、“根本”へのアプローチが目的になるため、即効性よりも“継続して整える”ことが期待されていそうです。
共通する成分もあり、たとえばビタミンCやセラミド、コラーゲンは、スキンケアでもインナーケアでもよく聞く成分です。ただしスキンケアでは“見た目改善”として、インナーケアでは“酸化ダメージから守る”というように、アプローチの文脈や目的が異なるケースもあります。
(ISDC・西原)コスメとインナーケアでの成分の違いまたは同調については、お互いに影響を与え合っていると考えています。例えばビタミンCは、化粧品のクチコミにおいても、インナーケアのクチコミにおいてもどちらもでも増加しています。またグルタチオンなど、スキンケア化粧品の配合成分として注目されたものが、インナーケアにも登場するケースも見られます。
Q.プロテインと美容は、どのような文脈でつながっているのでしょうか?仮説ベースでも構いませんので教えてください。
(ISDC・西原)アットコスメのサプリメントカテゴリーへのクチコミでは、「プロテイン」というワードが増加してますが、そのほとんどがフィットネスや筋トレといった「美容文脈以外」のクチコミです。ですが中には、美容目的で摂取する声や、美容効果を実感する声も散見されます。現在はフィットネスや筋トレを期待されるプロテインですが、今後プロテインの知識や理解が深まることで、こういった美容文脈でのプロテイン摂取者が増えるのではないかと期待しています。
美容文脈としては、「肌・髪・爪」について言及されることが多いようです。具体的には「肌がもっちりしてきた気がして嬉しい」「肌がツルツルになったというクチコミが気になり購入」「プロテイン効果なのか、髪を触った感じも違う気がします」「プロテインを毎朝飲んで3年くらいですが、髪と爪が1番変わったなと思います」「爪が薄いのを改善したくて」などと言われています。
Q.コスメとインナーケアでメインの成分を共通させて、クロスセルを意識した展開を行っている企業は増えているのでしょうか?
(ISDC・西原)はい、増加している印象を持っております。資料にもございますが、コスメデコルテ サンシェルター インナー ホワイトプロテクション、Yunth リポソーム 生ビタミンC、to/one ドリーム フローラ V C ショットなどが化粧品ブランドから発売されています。
Q.男性コスメの市場動向やクチコミについての収集について。お話できる範囲で教えてください。
(ネオマーケティング・中村氏)男性コスメやインナーケアのクチコミやニーズについては、まだ“声になりにくい領域”だと感じています。
定性調査でも「周囲に話しづらい」「人に聞かれたくない」というスタンスが強く、SNSやレビュー投稿も女性より慎重な傾向があると感じています。
とはいえ、Z世代〜30代の一部には“自分を整える手段”として、スキンケアやプロテイン、腸活サプリを自然に取り入れている方もいます。費用感でいうと、月に3,000〜5,000円程度で“できる範囲でちょっといいもの”を選ぶ、という意識が多いように見受けられます。
また、情報収集も女性ほど“クチコミ重視”というよりは、“機能・成分の論理性”や“価格とのバランス”を自分で納得したいという傾向があり、レビューを見るにしても“共感”より“評価ポイントの信頼性”を重視する方が多い印象です。
きっかけ作り・継続支援
Q.サプリメント購入時に参考にされるクチコミには、どのような内容が影響しているのでしょうか?効果実感の声が重視されるのか、それとも味や香りの情報がポイントになるのでしょうか?
(ISDC・西原)ネオマーケティングさんの定性調査では「SNSで興味→クチコミで検証」という共通した行動が見られました。SNSで商品を認知し、なぜ話題なのかの理由をクチコミで確認しているようです。SNSでキャッチアップするのは、みんなが良いと言っている商品が何なのかをキャッチアップするための場所(認知や興味・関心)、クチコミはその商品はどこが良いのかを納得するための場所(検討)と役割の違いがあるものと考えています。
>参照記事:購入の決め手は「クチコミ」がトップ!情報接触はひとりあたり平均約1.8媒体の中、見るのはSNS?@cosme?
またネオマーケティングさんの定量調査によると、購入重視点には「成分」「効果の実感」「続けやすい摂取方法かどうか」「価格の手軽さ」「味」が上位に挙げられています。ご指摘のとおり、「本当に効果実感があるのか?」「なぜ効果があるのか(≒成分)」をクチコミで確認できることが重要ではないかと思われます。
Q.情報源は信頼できる人(インフルエンサーや身近な人)が多いとのことですが、選択時にメーカー名やブランドを気にされている傾向はあるのでしょうか?信頼している人あるいは情報源が勧めるならそのあたりは問題ないのでしょうか。(例えば、化粧品会社よりも医薬品会社のサプリが効果が高そう、韓国のものが日本のものより効果が高そう等。)
(ネオマーケティング・中村氏)量的な検証はしていないので、あくまでも私のインタビュー経験の所感ですが、女性はどこのメーカーかを気にしている人が多い印象です。聞いたこともないメーカーだった場合、選択肢から外してしまうという人も少なくないです。化粧品会社だから、医薬品会社だからというよりも、サプリメントを発売してきた会社としての歴史(経験)の方が信頼につながっているようです。サプリメント市場にこれから参入するメーカー様ですと、これまでのブランドへの信頼がどの程度厚いのかが大事になってくると思います。サプリメントの成分との親和性などもあると思います。(メラノCCのサプリメント等 )
Q.商品を購入するきっかけは理解できましたが、購入後に離脱する理由にはどのような傾向があると考えられますか?
(ネオマーケティング・中村氏)購入時に期待していたことが実感できなかった時に離反してしまいます。継続するモチベーションがなくなってしまうようです。単体成分の商品でいうと、継続していくうちによりコスパの良いブランドに移行していってしまう方も多いです。(PB商品、同じ値段で含有量が多い、吸収率が高いなど)
摂取するサプリメントが増えてくると、1回あたりの粒数や、粒サイズで商品を乗り換える方もいらっしゃいます。
Q.インナーケアを始めた人は、平均的にどのくらいの期間継続しているのでしょうか。
(ネオマーケティング・中村氏)量的な数字で示せるデータを持ち合わせておりません。しかし、これまでの調査経験でいうと、ほとんどの方は挫折します。目に見えた効果がわかりづらいからです。一方で、辞めたことによって体の違和感(肌荒れなど)を感じ、出戻りしてくる方も多いです。
効果を実感する経験をするか、自身のルーティンに取り入れるのがうまいか、が習慣化されるポイントだと思います。もちろん、ベースには金銭的な余裕も必要です。一度習慣化されると、今後はやめるのが怖くなってしまうので、ずっと続けてしまうようですね。(私もその一人です笑)
Q.インナーケアというと継続的な習慣をイメージされる方が多いでしょうか?定性インタビューから何かヒントがあればヒントがあれば教えてください。。韓国ではショットタイプや1回分のプロテインが展開されていますが、日本では継続前提の商品が多い印象です。(ファイブミニやキレートレモンなどはありつつ)
(ネオマーケティング・中村氏)美は1日にしてならずという考えから、継続的な習慣をイメージされている方が多かったです。具体的な効果を感じているわけではないため、”続けている私”にもある種の安心感を持っているのではないでしょうか。「続けていれば、きっと未来の私はやらなかった時よりもきれいなはず!」という感じです。習慣的なものがベースにある中で、スペシャルケアとしてショットタイプ(ドリンクなど)を取り入れているようでした。効いている感(※実際に目に見えた効果があるわけではない)はドリンクの方があるとのことでした。併せて、ドリンクはコスパが悪いのでたまにしか使わないという意見もありました。
Q.非実践者はターゲットになりにくいとのことでしたが、美容意識が高くない生活者へのアプローチについて、打開のヒントがあれば伺いたいです
(ネオマーケティング・中村氏)美容意識が高くない方も、美容のためのインナーケアが気にならないわけではないようです。ただ、生活の中での優先順位が高くないため、強い後押しや効果が確実にあるなどが無いと、美容のためにインナーケアを始めるというのは非常にハードルが高そうです。このような方はどちらかというと健康目的の訴求の方がささると思います。しかし、「食生活を気を付ければなんとかなる」「ヨーグルト食べてるし」など、食生活でなんとかしようとする方も多いので、鉄分入りチーズや、グミサプリなど、普段の食生活の延長線で取り入れられるものが刺さるのではないかと思います。
(ISDC・西原)非実践者や関心が低い人の興味喚起には、ウェルビーイングへの理解を促進することが必要ではないかと考えています。世界的にもロンジェビティ(長寿)志向の高まりがみられており、人生100年時代をどう健やかに生きるかへの関心が高まっています。重要なのは単なる寿命の長さではなく、健康寿命の長さです。そのためには健康な心と体、緩やかなエイジング、それを支えるよりよい暮らしの質が欠かせません。インナーケアがそれらにどう貢献するのかを、平易な言葉で説明する必要があるのではないでしょうか。
>参照:ロンジェビティ(長寿)志向はより強い潮流に。2025年グローバル消費者トレンド
生活者の傾向とニーズの相関性
Q.アットコスメのワード出現率大変興味深いと感じました。
ダイエットの減少や乾燥関連ワードの増加は、アットコスメ利用者の年代層の変化によるものと考えられますか?生活者の嗜好変化以外の要因もあるでしょうか?
(ISDC・西原)はい、おっしゃるとおりその影響はあると考えられます。10年前に比べると、アットコスメの利用者が増加しており、利用者の年齢も高くなっています。年齢が上がるにしたがって肌悩みも深くなりますので、10年前は利用者が若かったからそれほど肌悩みが深くなく、よってサプリメントにもそれほど求めていなかった。相対的にダイエットの比重が(今より)も高い状態にあった、と考えられます。
もう1つ考えられるのは、乾燥などのスキンケアを目的とするサプリメント数が多くなかったということです。
なおサプリメントへのクチコミにおける「お通じ」の出現率は、10年前の約1/3に減少しています。
Q.サプリメントの期待する効果がダイエットからスキンケアへと変わったとのことですが、それは特定の年齢におけるトレンドが変わったのでしょうか。それとも当時ダイエットをしていた層が、年を重ねることで悩みも変化したのでしょうか。
(ネオマーケティング・中村氏)今回の調査では、年代問わず、スキンケア効果を期待しているという結果が見られました。今回の調査だけでは過去との比較ができないので何とも言えませんが、特定の年代のトレンドが変わったということではなさそうです。
今回の調査でもあったように、年代があがると、外側のケアを頑張ってきたけど全然物足りない、、ということでインナーに目を向けるというターニングポイントがみなさんありそうでした。そういう意味でいうと、インナーケアのエントリーターゲットはお肌の曲がり角を感じ始める30代頃なのだと思います。
Q.ユーザーがサプリメントにおいて求める「安心・安全」とは、具体的にどのようなことだと考えられますか? 無添加や国内製造といった点が重視されているのでしょうか?
(ネオマーケティング・中村氏)無添加や国内製造が安心安全につながっているという発言は、これまでのインタビューでも多く聞かれました。ただし、それが購入の決め手になるほどの情報なのかでいうと、そうでないユーザーも多い印象です。似たような商品が多くある中で、他に比較する基準がない場合には後押しにはなっています。その他、メーカー名(よく聞く有名な日本の企業)、周りのみんなも購入している(クチコミ含む)、有名なブランドであるということも安心につながっているという発言もよくあります。
評価点/人気成分/期待効果
Q.クチコミが伸びているインナーケア商品は、どのような観点で評価されているのでしょうか?
(ISDC・西原)アットコスメではベストコスメも受賞しているシノアドア ゼリー サーキュリストのクチコミを分析すると、「味のおいしさ」「罪悪感なく小腹を満たすことができる」ことが他商品に比べ特徴的に評価されています。具体的には「夕飯後に小腹が空いた時にお菓子とかゼリーとか食べるくらいならこういった物の方がいい気がする」「おやつ代わりにこれを飲むとなんだか意識高い女になった気がする」などと言われています。一方、「効果」を言及するクチコミの5割以上が「効果は分からない」としており、直接的なからだや肌の変化には結びついていないようです。
『無理しない、我慢しない』という精神的な健やかさ、『いいことをしている』という精神的な満足感といった、いわばメンタルケアとしての役割が大きいのかと考えられます。
Q.「美味しいインナーケア」は続けやすさにおいてプラスなポイントかと思いますが、その部分価格が上がる・糖分など余計なものを摂取することへの抵抗感はあるのでしょうか?味と健康意識のバランスについて伺いたいです。
(ISDC・西原)おっしゃるとおり、非常に少数ではありますが「せっかくいい成分入っているのだから、ぶとう糖液糖は使用しないで欲しい」といったクチコミも見られます。
ただおもしろいのは、クチコミにおいて味に満足されている場合、「むしろデザート感覚」「甘いもの欲を満たしてお肌にもいいって最高だしもはやご褒美」というように、その比較対象がおやつやデザートになることです。サプリメントとして捉えられると糖分やカロリーが気にされがちですが、おやつとして捉えられると「お菓子に比べればからだによいもの」と気にならなくなるのではないでしょうか。
Q.現在人気商品の成分と、今後注目される成分があれば教えてください。また、「おいしさ」を重視する文脈において、人気のフレーバーなどがあれば知りたいです。
(ISDC・西原)ネオマーケティングさんの定量調査によると、美容のために意識的に取りたい成分・栄養素は「ビタミンC」が最多であり、またサプリメントカテゴリーに投稿されるクチコミに最も出現する成分名も「ビタミンC」です。
ランキング上位の商品を見てみると、人気商品に共通する配合成分があるわけではなく、セラミド、グルタチオン、コラーゲン、ビタミンC、食物繊維、鉄分、乳酸菌とそれぞれ異なる成分が配合された商品が混在しています。
サプリメントへのクチコミで増加が見られるのは、ビタミンC、プロテイン、セラミドです。プロテイン、セラミドが配合されたサプリメントのクチコミには味への不満が語られることが多く、これらの生活者にとって魅力的な成分をいかにおいしく(我慢せず)摂取できるような商品を開発できるか、が問われるのではないでしょうか。
Q.調査では出現する成分の種類はある程度限られていた、というお話がありましたが、現状のインナーケア市場では、新奇性の高い成分よりも、知名度の高い成分のほうが選ばれやすいのでしょうか?
(ネオマーケティング・中村氏)はい、そう思います。
その成分がどのような効果があるのか、薬機法の観点で商品PKGにはなかなか謳えないことと思います。そんな状況下では、「この成分はこれに効く!」という認知が高い成分が、サプリメント初心者には選ばれやすいです。ビタミンCが良い例ですね。重要なのは、何に効くかが想起されることなので、新奇性の高い成分でも、何に効くのかが伝われば、物珍しさも相まって選ばれる可能性は十分にあると思います。
Q.乾燥にはセラミドの効果が期待されていますが、他の肌悩みに対して関心が高い成分があれば教えてください。
(ISDC・西原)クチコミでは「ビタミンC」の記述があるとシミや透明感について語られやすい傾向が見られます。同じく「コラーゲン」はハリ・弾力、「セラミド」は乾燥、「ヒアルロン酸」は乾燥・ハリ・美肌、「プラセンタ」はハリ・キメといった肌悩みが特徴的に見られました。
Q.年齢ごとに注目されている成分や栄養素について教えてください。
(ISDC・西原)ネオマーケティングさんの定量調査によると、美容のために意識的に取りたい成分・栄養素として挙げられたのは年代を問わず「ビタミンC」が最多、40代以下では「鉄分」「食物繊維」が続くが、50代以上では「コラーゲン」「ヒアルロン酸」が続いています。また「カルシウム」「プラセンタ」「乳酸菌」「大豆イソフラボン」は、40代以上で摂取意向が高まる成分でした。
Q.韓国で現在話題になっている成分やインナーケア商品について教えてください。
(ISDC・西原)アットコスメにクチコミされている韓国のサプリメントには、以下などがあります。
CANTEEN9/サファーデイスノー(グルタチオン)/CKD/ラクトフィット(乳酸菌)、メディタミン/ヒアルタチオン(ヒアルロン酸+グルタチオン)、バイタルビューティ/スーパーレチノールC(レチノール)
Q.若い人がコラーゲンを摂取しない理由の本質は何なのでしょうか?ビタミンCからの着手は安価でいて、万能な印象もありわかりやすいからでしょうか。
(ネオマーケティング・中村氏)解決したい悩みの優先順位が低いのだと思います。「肌の弾力UPよりも美白になりたい」「肌荒れを改善したい」というニーズが強いことに加え、どんな効果をもたらしてくれるかのイメージがつきやすいビタミンCは手に取りやすいのでしょう。肌の弾力不足=もう少し年齢が上の世代、自分向けではないという考えになってしまっているのかもしれません。
Q.女性の意識として、ビタミンやミネラルは、健康目的というよりも美容意識の一環として取り入れられているのでしょうか?
(ネオマーケティング・中村氏)量的なデータはありませんが、これまでの調査経験からの所感をお伝えします。
ミネラルは、健康寄りの目的で摂取されることが多いと感じます。特に、女性よりも男性の方がミネラルを意識している印象があります。
ビタミンについては、ビタミンCやビタミンBは美容目的での摂取が多く見られます。ビタミンBは、「チョコラBB」の肌荒れに効くイメージから、美容のイメージに繋がっているようです。
一方で、ビタミンEやビタミンDは、ビタミンCなどの基本的な栄養素を摂取した上で、より上級者が取り入れている印象があります。その場合、美容と健康の両面を目的としている方が多いようです。
Q.ダイエット、便通の検索は減っているとのことでしたが、同意語のボディシェイプや腸活は伸びている印象です。言い方を変えて伸びているワードはありますでしょうか?
(ISDC・西原)サプリメントへのクチコミにおける「腸活」の出現率は、3年前をピークに減少傾向が見られたのですが、直近1年間でまた再び盛り上がりが見られました。「ボディシェイプ」その他ワードにおいては、特に増加が見られておりません。
Q.食物繊維を摂る方が増えているというデータがありましたが、摂取目的として多いのは便秘改善でしょうか? それとも腸内環境改善による健康維持といった理由なのでしょうか?
(ネオマーケティング・中村氏)食物繊維を意識的に摂取するようにしている方は、便秘で悩まれている方が多いので、便通改善が大きな目的なのだと思われます。 便通を改善することによってダイエットや肌にも良い影響を与えるという部分までセットで捉えていらっしゃる方がほとんどです。個人的な所感では、健康目的よりも美容目的寄りの印象です。
形状
Q.インナーケア市場でこれから広がっていくであろう新しい形状(顆粒、錠剤、パウダー、液体等)はございますでしょうか?
(ISDC・西原)クチコミでは「個装」「水なし」といったワードの増加が見られました。どのような形状であれ、飲む場所やシーンを問わず、いつでもどこでも好きなときにとれる簡便性、気軽さがより重視されるのではないかと考えています。
Q.インナーケアへの関心がそこまで高くない層にとってはどのような形状が取り入れやすいと考えられるでしょうか。ライフスタイルに合わせたものを選ぶといのことですが、第一想起として上がる形状はあるのでしょうか?
(ISDC・西原)インナーケアへの関心がそこまで高くない層にとって、第一想起される形状は調査結果としてはございません。が、彼らのライフスタイルにすでに浸透している形状であることが大事ではないかと思います。例えばアットコスメで人気のシノアドア/ゼリーサーキュリストのゼリータイプ、SNSで話題のUHAグミサプリのグミタイプといった「お菓子・スナック」形状です。韓国最大のヘルス&ビューティストア「オリーブヤング」では、Delight Projectというプライベートブランドを展開しており、健康志向のダイエットスナックに力を入れている様子が見られ、株式会社マツキヨココカラ&カンパニーのmatsukiyo BEAU DOLCE(マツキヨ ボウドルチェ)なども見られます。
価格
Q.インナーケアは+αのケアになりますが、購入される価格帯はどのようになっていますか?また、目的や主成分によって価格帯に違いはありますか?人気商品の価格傾向についても教えてください。
(ISDC・西原)ランキング上位の商品でみると、1回あたり100~300円程度のものが多いようです。
成分による価格の明確な違いは分かりかねますが、ビンやパウチゼリーは300円程度、顆粒や粒タイプは100円程度と形状による価格差があるかもしれません。
アットコスメでの人気商品については、こちらのリンクからご確認いただけます。
>参照:@cosme サプリメント クチコミランキング
ご紹介は以上となります。
たくさんのご質問・ご意見をいただきありがとうございました。
