カネボウ化粧品の日やけ止めブランド「ALLIE(アリィー)」は、世界と共に自分自身も美しくありつづけてほしい!という願いを込め、2022年2月にブランドをリニューアルしました。SPF50+・PA++++という高い紫外線防御機能と使用感のよさ、キレイな肌仕上がりを兼ね備えた処方設計に加え、一部の国・地域・ビーチの規制に配慮した設計のビーチフレンドリー処方を採用。そんなALLIEに、マーケティングコミュニケーション上、大切にしていること、またその施策としての@cosmeの活用方法を詳しくお聞きしました。
花王株式会社 化粧品事業部門 マステージビジネスグループ
ALLIE PR担当
菱田美帆様
サステナブル*をコンセプトに全面リニューアルしたALLIEは、イメージモデルに女優の古川琴音さんを起用。さまざまな施策を行う中でブランドイメージの浸透に成功しましたが、その一方で、売り上げにつなげるには、原点に戻り、紫外線防御効果に加えて、汗やこすれにも強いこと、肌仕上がりの美しさといったUV対策アイテム・ベースメイクアイテムとしての機能をきちんと伝えていくことが大切だと感じたそうです。
「リニューアル直後は、サステナブル*を前面に出し、その次に機能面をアピールする見せ方をしていました。アリィーがサステナブル*にリニューアルしたことを知ってくださっていたお客さまの多くは、アリィーの購買意欲も高い傾向にありましたが、高UVカット効果やこすれに強いこと、白浮きせずキレイな肌仕上がりになれることなど、商品の機能性を伝えたうえでサステナブルの要素を伝えることで、更なる購買が狙えるのではないかと仮説を立て、施策の方向性を変えたところ、お客さまとのニーズにもマッチすることができたと考えております」(菱田様)
*環境に配慮した素材を使用したパッケージを採用
「アリィー クロノビューティジェルUV EX」は、2022年上半期新作ベスコス2冠を達成し、@cosmeユーザーからも高評価を得ています。ALLIEは2022年に入って、1月と、4〜5月にかけての2回、@cosme体験型コンテンツを実施されていますが、そこで良質なクチコミが多く集まったことが受賞を後押ししたようです。
「@cosme体験型コンテンツは、実施する時期によってその目的が大きく異なります。発売直前の1月に実施した体験型コンテンツは、発売までにある程度、評判を醸成しておきたいということと、お客様からの反応や評価を把握したいという狙いがありました。感触の良さに対する高評価や、環境に配慮した素材を使用したパッケージに対するポジティブな口コミなど、たまったクチコミのキーワードを分析し、ALLIEの特長をどのように伝えたらお客さまに響くのかを検討しPDCAを回していきました。継続して施策をおこなうことのメリットを感じています」(菱田様)
また、ALLIEでは、2022年2月より、ブランドオフィシャルも導入されています。
「マーケティングダッシュボードでは、N=1の行動が見えるのでとてもヒントになります。お客様がどのタイミングで商品を知り、購入されているのか、さまざまな施策からのつながりが見えるので、仮説立てや検証に役立っています。また導入ブランド限定の解説ウェビナーにも参加させていただいていて、活用にあたりとても役立っています」(菱田様)
「メディアやSNSなどが乱立しているいま、ここを使えば売れるという媒体はないので、手法よりも、お客様との接点の中でどんな訴求をしていくか?が大切」と菱田様はいいます。
「今年はインスタライブの配信の回数を増やしていて、多くの方々にALLIEをご紹介いただきました。メーカーからの発信も大切ですが、“誰がおすすめしているのか”“どんなところを気に入って使っているのか”を伝えてもらうことが大切だと感じています。そのため、大型インフルエンサーさんだけでなくマイクロインフルエンサーさんにもライブ配信をお願いし、需要期の波に合わせて情報に谷間ができないよう、つねに発信を行うことを意識しています。
また先日、@cosme TOKYOの美容部員さんによるライブショッピング施策を実施しました。ライブ配信だからこそのお客様とのやりとりや、お客様のコメントからニーズを直接拾うことができるので、こうした@cosmeでのさまざまな経験を自社でのライブ施策にも活かしていけるといいなと思っています。
今シーズンにおいては、@cosmeのベストコスメアワードで2部門受賞できましたが、クチコミの量・質も予想以上に高評価いただけました。我々メーカーが推したことと、@cosmeユーザーに評価いただいたことが重なったことが成功要因だと思っています。今後も、お客様の声を把握しながらPDCAを回す場として@cosmeを活用していけたらと思います」(菱田様)
Text:カレイドスタイル