台湾の@cosmeは2023年2月の2週間、台北の新光三越で初めてのポップアップイベント「@cosme Beauty Ranking Tour 解鎖櫻色綺肌 2023春季 美妝遊樂園」を開催し、オンラインと連動した体験を切り口に約1万1,500人の来場者を集めました。今回はその模様をご紹介します。
台湾の@cosmeが2023年2月14日から28日までの2週間、台湾に15店舗ある三越伊勢丹の海外店舗のひとつ新光三越台北南西店で実施した「@cosme Beauty Ranking Tour 解鎖櫻色綺肌 2023春季 美妝遊樂園」は、台湾の生活者が実際に商品を手に取って試したり、購入ができる台湾の@cosme初のポップアップイベントでした。台湾の@cosmeとしては2017年に台湾内の@cosme STOREがクローズして以来のリアルな場となりました。
>>デジタル戦略から考える台湾進出・攻略 @cosme(台湾)でできること
イベントは新光三越台北南西店の9階催事場をメイン会場として開催しました。同店の1階正面玄関横に、@cosmeのディスプレイ装飾とともに特製ラッピングデザインを施したタッチパネル式の次世代型自販機を設置。@cosmeのアプリダウンロードと引き換えに、9階の会場で化粧品サンプルと交換できるクーポンを発券して来店客を誘導しました。クーポンを得たユーザーの90%超が会場に来場しました。
会場エントランスを入ってすぐの場所には、壁に設置したタブレット上でバーチャルメイクアップが体験できるアトラクション「Sakura Makeup Area」を設置。
このアトラクションは、@cosme上に特設された心理テストと連動したものでした。「化粧品を選ぶときの決め手は?」など、5つの設問にオンラインで答えると、「桃色」や「薄桜」など8種類のピンク色にたとえてユーザーの人物像を紹介すると共に、おすすめのメイクアップアイテムが表示される心理テストで、それらおすすめアイテムのバーチャルメイクアップが会場で試せるしかけでした
心理テストの結果で示されるピンク色に対応するタブレット前に立つと、タッチ不要でタブレットにバーチャルメイクを施したユーザーの顔を表示。他のおすすめアイテムも試すことができ、時間をかけて楽しむ来場者の姿も見られました。
日本と台湾の@cosmeベストコスメアワード2022の受賞商品を一同に展示したコーナー「The Best Cosmetics Awards Area」や、オルビス、COCOCHI、キスミー、BEYOND YOUTH(極藻)、QUALITY 1st、DHC、ANILLO、AGILE COSMETICS PROJECT、SAWAAの9ブランドが出展したブランド特別出展コーナー「Featured Brands Area」および物販コーナー「Sales Area」では、日本はじめ、韓国、台湾などの約70ブランド556SKUを展示販売(一部商品は展示のみ)しました。
すべてのアイテムを実際に手に取り試したり、台湾の@cosmeのアプリで商品のバーコードをスキャンしてクチコミをチェックすることができました。
台湾の@cosmeを運営するアイスタイルグループの台湾にある子会社i-TRUE Communications Inc 董事長 陳宗明は「商品には日本の@cosme STOREと同様に、商品の魅力を伝える手書きのPOPを添えた。ひとつひとつの商品が見やすい、明るく、綺麗なディスプレイで、台湾未進出の商品や、通常オフラインでは流通していない商品も試すことができ、楽しみながらじっくり商品を見て回ることができたと来場者から好評を得た。出展ブランドからも『台湾の@cosmeでもこんなことができるんだ。想像以上だった』と好評だった」と、手応えを語ります。
特別出展コーナーに参加したブランドのうちキスミーは、@cosmeのタイアップ広告と連動したブランドイベントも会場内の特設ステージで実施。台湾の@cosme コアユーザーを招いてブランドの講師による新製品紹介やメイクアップレッスンを行いました。QUALITY 1stは、台湾未展開ながら、日本におけるインバウンド向けのPRを目的に出展。後述のYouTuberファンミーティングの場で商品サンプリングを行うとともに、アイスタイルグループの越境MCN、Over The Borderによるマーケティンングプランを利用して、YouTuberとのタイアップ動画を収録するなどしました。
イベント会場ではエントランスなどに、映える画が撮りやすいフォトスポットを用意し、イベント初日は台湾在住のKOL約100名を招待しての先行体験会を実施。また会場からは毎日のようにインスタライブを実施して、SNSによる情報拡散を行いました。
また台湾在住の日本人で人気YouTuberのTommy(TommyTommy Japan)氏と東京在住の台湾人インフルエンサーRU(強運少女RU)氏のファンミーティングを会場内で実施し、両氏のスキンケアTipsの紹介や、前述のQUALITY 1stの商品サンプリングを行うなどしました。
会場ではその他にも、i-TRUE内のコスメマーケティングリサーチセンターが2022年に実施した調査結果を掲示し、来場者にSDGsについて易しく解説するコーナー「SDGs Area」や、台湾の@cosmeコアユーザーやSDGsサポーターのロイヤリティ向上のための特別招待交流イベント「@cosme Wall of Fame Event」も開催しました。
また、今回のイベントは最新テクノロジーを活用したユーザー体験のモデルケースとしても見ていただけると考え、台湾の@cosme for BUSINESSはイベント会期中会場で、美容業界におけるマーケティングテクノロジーの取り入れ方をテーマとしたビジネス向けウェビナーも開催。今回のイベントで活用した次世代型自販機のメーカーTake MarTech, Inc CEOやバーチャルメイクのPerfect Corp. の担当者 を招いてディスカッションを行い、好評を得ました。
陳は「コロナ収束がみられるなか、今回得られたノウハウを活かし、今後も継続してポップアップイベントを実施していきたい。台湾の@cosmeも日本の@cosmeとほぼ同じことができる。日本のブランド様に、台湾の@cosmeでできることをもっと知ってもらう機会も定期的に設けていきたい」とし、6月にも日本の@cosme for BUSINESSで日本のブランド様に向けたウェビナーの開催を予定しています(詳細決定次第、別途ご案内)。