【登壇者が回答】拡大するヘアケア市場と背景にある生活者ニーズの変化とは ウェビナーでいただいた質問&回答を公開!<全12問>
- ウェビナー
- 2024年
2024年11月19日(火)に開催いたしました「拡大するヘアケア市場と背景にある生活者ニーズの変化とは」ウェビナー。
ウェビナー中の質疑応答パートでお答えしきれなかったご質問と事後アンケートでお寄せいただいたご質問の<全12問>に登壇者2名が回答いたしました!
ぜひご参考にしていただけますと幸いです。
また、一部回答が難しい内容もありましたこと、ご理解いただけますと幸いです。
Q.下記ページの記載内容では、頭皮ケアに興味をもったキッカケとして、タレントやインフルエンサーからの発信が少ない印象ですが、美容感度が高い方々のタッチポイントとして多いのはどういった場所でしょうか?
(ヴァリューズ 水野様)
特に美容目的で頭皮ケアを対策しているユーザーは、タレントやインフルエンサー・SNSをきっかけに関心を持った傾向が高く出ています。他にも美容誌などからの情報収集の特徴も高そうです。
Q.20代などの若い世代がヘアケア・頭皮にお金をかけている=他のカテゴリー(食やファッションなど)の投資が減っているのでしょうか?それとも自由に使えるお金が増えている世代なのでしょうか?
(ヴァリューズ 水野様)
後者の肌感に近いです。恐らくそもそも自己投資の余裕がある層であるため、ヘアケアに限らずファッションやアクセサリーなどへの関心スコアも高く出ているため、他カテゴリの投資を犠牲にしてまでヘアケアを優先している、といった傾向ではないように思います。
Q.(下記ページで)ヘアケア全体で増減している成分はご共有いただきましたが、頭皮ケアの文脈で伸びている成分はありますでしょうか?
(アイスタイル 西原)
ヘアケア全体へのクチコミにくらべ、頭皮ケアカテゴリーのクチコミには具体的な成分名があまり出現しないようです。恐らく、(シャンプー等ほかヘアケアアイテムに比べると)そこまで使用者の関心が及んでいないからなのではないかと思います。 頭皮ケアカテゴリーのクチコミで出現率が増加しているものとしては「アミノ酸、セラミド、ヘマチン」が見られました。また「炭酸、ハチミツ、クレイ、ビネガー」といった成分が含まれる素材への言及も見られました。
Q.(下記ページの情報から)クチコミのキーワードとしてノンシリコンが減ってきているのは、それが当然になってきているからなのか、シリコンがマイナスではないことを消費者が認識してきているからなのか、どちらでしょうか?
(アイスタイル 西原)
両者の動きがあると考えています。全般的に知識量が増えたことにより、マイナスでないという認識も広がったと考えています。 一方で、シリコンに限らず、何かが入っていないことを重視する方たちはいつの時代も一定数おり、昨今の成分ブームに伴い、こうした意識は高まっていそうです。 最近ヘアケアでいうと「サルフェートフリー」などが注目されており、成分系インフルエンサーの発信の影響が大きく、彼らが何に注目されているかということでクチコミの内容も変化していそうです。
Q.ヘアケア領域は新商品リリースが多く、UGCの影響もあり一時的に売れることはあっても、リピートへつなげるのが難しいと思っています。リピート購入促進について、なにか事例やお考えはございますでしょうか。
(アイスタイル 西原)
下記ページでキーワードとしてあげた「ご自愛」や「スローエイジング」などが、継続使用していただくうえでヒントとなるポイントではないかと考えています。
Q.お風呂キャンセル界隈というワードが出て気になったのですが、シャンプーへの投資が増えていたり、頭皮ケアの意識が高まっているのと、お風呂時間などは比例しているのでしょうか?
(アイスタイル 西原)
大変申し訳ございませんが、お風呂時間のデータは有しておらず、その関係性も不明です。 ただ、比較的高額なシャンプーを購入したり、頭皮ケアへの関心の高い@cosmeメンバーにおいてさえ「お風呂キャンセル」したいときがあり、その怠惰な自分も肯定してくれるような「ご自愛アイテム」が必要されている、と考えています。
Q.生活者の使う言葉がセミプロ化しているのは、企業によるクチコミ施策により、企業発信のキーワードをそのまま代弁したクチコミが増加した影響が大きいのではと思いました。下記ページの内容はそちらも考慮した上での考察でしょうか?
(アイスタイル西原)
今回の分析は、「購入者」のフラグが立っているクチコミのみを対象としており、クチコミ施策の影響はできるだけ排除した状況で行っております。全く影響がないとは言えないですが、全体傾向に影響を与えるほどではないと考えております。
Q.スキンケアブランドから出ているヘアケアブランドが売れている主な理由は信頼性や処方でしょうか?消費者のどのような考え方が影響しているのでしょうか?
(アイスタイル西原)
スカルプケアへの注目があがっているというところとも関連していると考えています。土台ケア、根本からケアするという意識がスキンケアと通ずるものがあると生活者が捉え始めていると言えるのではないでしょうか。
アイテムもブースターなどスキンケアの工程に近しいアイテムが人気となったり、スキンケアで人気の成分買いが今後ヘアケアにもますます広がっていくと推察しています。そのノウハウを持っているのがスキンケアブランドというイメージを持たれているのかもしれません。
Q.なぜ、サロン専売品がランキングから落ちているのでしょうか?
(アイスタイル 西原)
購入できる場所が限られているということが今の時代にはネックとなり得る可能性が高いと考えております。
Q.ハニー系の商品のトレンド動向についてはどのようにお考えでしょうか。
(アイスタイル 西原)
クチコミにおける「ハチミツ」「ハニー」の出現率は、残念ながら減少傾向にあるようです。 ハニークというブランドは「ハニープロテイン処方」を謳っており、ウェビナーにて注目成分としてご紹介した「タンパク質・プロテイン」の要素をもっていたり、またDR.HONEYという今年発売された新ブランドでは、スキンケア化粧品で注目されている「エクソソーム、NMN」を配合するなど、「ハチミツ+トレンド」といった商品が見られます。
Q.頭皮ケアについて、インバス/アウトバスでの需要の傾向などあったりするのでしょうか。アウトバスの新習慣拡大はハードルが高いという印象があります。
(アイスタイル 西原)
ウェビナ―で紹介した下記資料にて頭皮ケアカテゴリーにおける2024年度のクチコミが多い上位10商品を見てみると
「AVEDA(アヴェダ) パドル ブラシ」以外の9商品がインバスで使用する商品でした。確かにおっしゃる通り、インバスのほうが生活者にとって取り入れやすいことの表れではないかと思います。
Q.酸熱トリートメントは近年美容室での取り扱いが減っている感じます。酸熱とカラーの相性が良くないという口コミが広がっていることが要因かと思いますが、今後も酸熱ケアはトレンド成分として話題性を維持していくか、今後の展望を教えていただきたいです!
(アイスタイル 西原)
なるほど、酸熱トリートメントの美容室での取り扱いは減少傾向の可能性があるのですね!ありがとうございます、勉強になります。もし実際にそうである場合、やはり生活者の「酸熱トリートメント」への関心も低下することが予想されます(酸熱トリートメントについての情報源は美容室であることが多いため)。
ただし、生活者は必ずしも「酸熱トリートメント=ジマレイン酸=ボンド(またはボンディング)〇〇」だと理解しているわけではありません。まったく別の技術、まったく別の商品のことだと思っている人も多いと考えています。よって「ジマレイン酸」や「ボンド(またはボンディング)〇〇といった商品名」はまだ継続して話題性を維持しうる可能性があると考えています。
回答は以上となります。
たくさんのご質問・ご意見をいただきありがとうございました。