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「@cosme体験型コンテンツ」サービス開発担当の思いと背景

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アイスタイルでは2020年12月7日、商品紹介コンテンツに「商品体験」をセットにした新ソリューション「@cosme体験型コンテンツ」の提供を始めました。サンプリングや現品プレゼントといった商品使用を軸に「ユーザーの体験設計」を重要視し、従来の「編集タイアップ企画」を進化させたサービスです。

なぜ「体験」にこだわるのか。それは、化粧品そのものを使っていただくことでの「価値実感」を高めることこそが、LTVを最大化することにほかならない、とアイスタイルは考えるからです

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「広告を見るとよさそうだけど、この商品を実際に使ってみた人はどう思ったんだろう」
「自分に合うかどうか分からないから、買う前にちょっと試してみたい」

商品を知ってもらうことや、商品に興味を持ってもらうことに主眼を置いた従来のマーケティング活動は、こんな消費者のインサイトに十分に応えていないのではないか――。

@cosme体験型コンテンツは、化粧品ブランドの広告サービスを考え続けてきたマーケターのそんな疑問から生まれました。プランを設計したアイスタイルのVice President兼ブランド事業本部マーケティングサービス部部長の那須健朗に、サービス開発にかけた思いや背景を聞きました。


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株式会社アイスタイル
Vice President
ブランド事業本部
マーケティングサービス部部長
那須健朗

商品の「認知→体験→購入モデル」を確立

@cosme体験型コンテンツは、消費者へのアプローチを「商品の認知・魅力の訴求」「商品体験機会の提供」「購入の後押しをするアフターコミュニケーション」のフェーズに分割し、それぞれに複数の施策を用意してモジュール化、ブランド様の目的とご予算に合わせて組み合わせてご利用いただけるサービスです。

3フェーズのうち、特に力を入れたのが「商品体験機会の最大化」です。商品を使うという実体験と、使った人のクチコミを読んだり、@cosme編集部やブランド様の「声」を聞いたりすることで得られる疑似体験を提供することにこだわったと、那須は振り返ります。

@cosme体験型コンテンツでは、消費者に商品体験を促す手法や、リーチする場所(@cosme内、@cosme外からの誘導枠)などをラインナップとして揃えました。プレゼント企画に応募する、ブランド様主催のイベントに参加するなど、「商品を使ってみたい」という消費者の自発的アクションを基軸とし、デジタルとアナログの両面でどんどん商品体験の場を作る。「消費者に商品を気に入ってもらい、納得した上で使いたい、買いたいと思ってもらうことを、まず考えました」と那須はその意図を説明します。

「新型コロナウイルス感染症が流行し、消費者が店舗に行く機会は激減しました。実際に商品を試すニーズに応えるところが購買体験から抜け落ちているという感覚もあり、それに対しても@cosmeはきちんとソリューションとして提供していきたい」という思いも、新サービス開発の背景にありました。

メッセージの表現もフェーズに合わせて

消費者アプローチの最初のフェーズである「商品の認知・魅力の訴求」については、対ユーザーコミュニケーションの主語と中身を、➀@cosmeでのクチコミやコスメランキングなどの「一般ユーザーの声」、➁美容家、@cosme編集記事など信頼と権威感がある「専門家の声」、③ブランド哲学や商品開発者の思いなど公式感がある「ブランドの声」――の中から選んでお使いいただけるように設計しています。ブランドや製品の特性と、コミュニケーションの主語を誰にするかの組み合わせによって、キャンペーンの効果を最大化したいと考えるからです。

たとえば、これから認知を強化したいブランド様から「商品の魅力を直接発信してもユーザーになかなか振り向いてもらえない」というお悩みをお聞きすることがあります。その場合、美容・コスメ情報の知識が豊富な第三者として@cosme編集部がブランド様の声を代弁させていただくことで、ユーザーの関心を引く確率を高めることができます。

ブランド様主語の手法では限界があった潜在ユーザーへのリーチも、@cosme主語のコミュニケーションにすることで新しく道が開けてくる可能性もあると那須はいいます。一方で、すでによく知られたブランド様であれば、自分たちの言葉でユーザーに思いを伝える情報発信が効果的となり、商品のフェーズ(新商品か定番商品か)によっても有効なコミュニケーションの手法は異なるとも指摘。「情報伝達の主語の違いによる使い分けが大切です」と、状況に合わせたコミュニケーションを柔軟に設計できることを可能にした理由を語ります。

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商品体験をKPIに

@cosme体験型コンテンツでは、商品体験から導き出されたアクション、例えばクチコミする、ECや店頭で商品を購入するといった消費者の行動を、KPIとして評価することを提唱しています。従来の、商品を知ってもらう・商品に興味を持ってもらうための広告は、どれだけの人の目に触れたかを示す「リーチ」をKPIとして設定することが多いのですが、それに対して那須は「ブランド様にとって広告出稿のゴールは商品を使ってもらうことであり、広告を見せることだけではないはずだ」と違和感を抱いていたといいます。

アイスタイルでは月間約1300万人が利用するコスメと美容のクチコミプラットフォーム「@cosme」、ECサイトの「@cosme SHOPPING」、国内と海外で約30店舗を展開する実店舗「@cosme STORE」、2020年1月に原宿でオープンした旗艦店「@cosme TOKYO」などからなる「@cosme経済圏」で蓄積した豊富なユーザーデータを活用し、商品体験後のユーザーの行動を把握することが可能です。KPIを正確に評価して次の施策に生かすため、アイスタイルがお勧めするのが@cosme体験型コンテンツと「ブランドオフィシャル」の併用です。

ブランドオフィシャルで効果検証、精度を最大化

ブランドオフィシャルは、アイスタイルが提供するブランド向けマーケティング支援ツールです。@cosmeのユーザーIDとプロダクトID、それにブランドIDを連携させ、@cosme経済圏でのユーザーの商品の認知から体験、購入に至る行動履歴を可視化することが可能です。

それにより、例えば自社ブランドだけでなく競合ブランドとユーザーとの接触を追跡することができます。商品体験者のうち何割がクチコミを書き、何割が商品購入に至ったかといったことも、ブランドオフィシャルを使えば分かります。「クチコミが増えて盛り上がった」という感覚に頼るのではなく、ユーザーが何に対し、どのように反応したかを数字で確認できるというわけです。

@cosme体験型コンテンツ利用企業様には、キャンペーン終了後にCTRやPVといった一般的な結果をご報告しますが、ブランドオフィシャルをお使いいただけば格段に詳細な検証が可能になります。結果に基づきモジュラーの組み合わせを細かく調整することで「@cosme体験型コンテンツの精度を最大限に高めていただけます」と那須は語ります。

費用は110万円から、ブランドオフィシャル利用でさらに低価格化も

前述の通り、@cosme体験型コンテンツではモジュラーの組み合わせ次第で体験型販促活動を低予算・小規模から始めることができます。従来のプレゼント配布タイアップ広告は、掲載料(410万円)、@cosme編集部によるLP制作費(90万円)、100人へのプレゼント配布込みで一律500万円でしたが、新プランでは最低110万円から実施いただけます。ブランドオフィシャルは簡易LPとしてブログ記事制作機能を実装しており、企業様の自社制作ページをLPとしてもご活用いただけるため、その場合はが80万円からの価格となります。

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ブランドオフィシャルの費用は年間契約の場合に1ブランドあたり月額50万円で、現在メーカー様からEC事業者様まで約240ブランドにご利用いただいています。

いまなぜ体験なのか

那須は商品体験に関し、「高度成長期のような『物があれば売れる』という時代は終わり、デフレ化が進む日本社会において、あらゆる業界が『買う前にちゃんと試してみたい』という消費者のニーズに対応してきた」との現状認識を語ります。

食品業界であれば試食や試飲、化粧品業界であればテスターの提供や美容部員によるタッチアップがそれに該当します。つまり「体験」が重要なことは以前から理解されていましたが、ここで大きく浮かび上がる問題は、実は「体験させる」こと自体にブランド力が大きく影響するということです。

知名度が高いブランド様の場合、体験者を募集すると既存ユーザーやもともとブランドに興味があるユーザーが多くなり、新規、あるいは潜在ユーザーを獲得しにくいという問題に陥ることはよくあります。これから知名度を高めたい新興ブランド様や中小企業様では、そもそも体験者を集めることが難しいかもしれません。

「だからこそ、ブランド力に影響を受けない第三者の@cosmeが体験に注力する意味があると考えました」と、那須は新サービスにかける意気込みを語ります。「ブランド様と消費者の出会いを創出するための商品体験もあればブランド様が自社ファンのロイヤルティを高めるための商品体験も、パイを広げていくための商品体験もある。こういった体験機会の創出はプラットフォーマーでもある@cosmeにしかできないことであり、@cosme経済圏で蓄積したユーザーの行動データを生かしていきたいと思っています」

>>@cosme体験型コンテンツ

Text: 鶏内智子

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