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メンズ美容は「男らしさ」からの解放|連載:@cosme編集長の「いつもなにかを考えている」Vol.6

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@cosme編集長・篠田による定期連載。ユーザーの姿を通して気づいたこと、そしてちょっと先の未来のことなどについて独自の目線で語ります。Vol.6のテーマはこれからの「メンズ美容」の在り方について。

男性へのアプローチ、どうしてる?

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メンズ美容・メイク男子……。

美容業界として男性へのどうアプローチするか、多くのブランドやメディアがいま絶賛チカラを入れている。@cosmeでも男性ユーザーへどう情報発信していくか、は課題のひとつ。そんななか、うーん……と脳みそはなかなかすっきりしない。

そもそも「メンズ美容」「メイク男子」という言葉を使っていいの? 明らかに男性向けのコンテンツとすることに意味がある? などなど疑問がついてまわる。

そう考えてしまうのは、これまでの女性向けの情報発信に対する壮大な反省があるから。

「モテるためのファッション / メイク」「好印象な女性になるには?」「かわいいは正義」数年前までは当然のように流れてきた言葉たち。でも、いまやファッションやメイクは一義的には「自分のために」するものという認識が当然のものとなっている。

この文脈で男性向けの美容を考えると、過去に女性に向けてしてきたことと同じことをしてしまうのではないか、という危惧がある。これまで女性に「こうあるべき」と植え付けてきたことを男性にする必要はまったくないし、誰かの不安を煽ることは絶対にしたくない。社会問題にもなっている「Lookism(ルッキズム)」にも加担しかねない。

男性向けの美容はなんのため?

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そんな風に考えていると、男性へ向けた美容の情報発信は何のためにするのか、いま一度整理したくなった。そこでいま思うことはこの3つ。

1.男性ユーザーの「知りたい」に応えるため
2.男性へ向けた美容情報がまだまだ少ないため
3.「男性らしさ」からの解放

ひとつめの理由は明快。スキンケアやメイクなどこれまで実践をしてこなかった美容初心者の男性ユーザーへ、わかりやすく情報を伝えることは必要。

ふたつめの理由は、髭剃り後のスキンケアのような(身体的な)男性ならではの美容情報はまだまだ発信の余地があるから。

そして、重要なのがみっつめの理由。「男性らしさ」からの解放だ。なんの根拠があるかわからないけど言われ続けてきた「男らしくしなさい」という言葉。男性という性別だけを理由に言われるあれこれだ。

「男らしくしなさい」と言われることで、本来自分がしたいようにできなかったひともいるかもしれない。青よりピンクが好きな男性だっているし、筋肉質より細くスマートな体が好きな人だっているし、髪の毛を長くしている男性だってたくさんいる。それと同じように、メイクしたい男性だっているし、肌をきれいにしたい男性だっている。

これらはどれも女性にだって当てはまる。いま、女性たちは「女らしくしなさい」からの解放に声を上げている。女性だって筋肉をつけたい人もいれば、ピンクより青が好きな人もいるし、スキンヘッドの女性もいる。すっぴんでいたい女性もいる。

性別を理由に「〜しよう」というのは、もう過去の話。いまは「その人の好きなように」でしかない。

美容に性別は関係ない

ときどき、原宿にある@cosme TOKYOへふらっと立ち寄ってみると、男性ひとりのお客様や男性同士でお買い物へ来てくださっているお客様を目にする。これはとてもうれしいし、それがリアルでもある。

日常的にメイクをしている男性たちに話を聞いてみると、もはや女性に人気のプチプラブランドのアイシャドウを使っていたり、ネイルを楽しんでいたり、お気に入りのシートマスクや日焼け止めを教えてくれたりもする。彼らから「男性向けのアイテムだから使っている」という話は一度も出てこなくて、男性向け・女性向けと区切っているのは我々の方だと気付かされる。

美容は、内面と外見が直結して作用するもの。だからこそ、たったひとりのユーザーにとって何を伝えたいのか、を明確にしておきたい。そこに性別は関係ない。

 

この連載に対するご意見・ご感想などぜひお聞かせください。より良い美容業界のためにみなさまと対話していけたらと思っております。

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写真・文/篠田慶子

 

 

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profile

篠田慶子(しのだ けいこ)

@cosme編集長。東京都生まれ。大学卒業後、ファッション誌でスタイリスト・編集者を経験。その後、フリーペーパーの編集者を経て、株式会社メディアジーンにてcafeglobe編集長、GLITTY編集長を経て、2017年10月に独立し、現職に至る。Pinterestのフォロワー数は26万人を超える。

 

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