アイスタイルの子会社Glowdayz, Inc.が運営する「GLOWPICK(グロウピック)」が2025年上半期GLOWPICK AWARDSを発表しました。PDRNエッセンスや、コラーゲンマスク、グロウポット、ブラータイプ製品など、韓国の生活者に支持された2025年上半期のトレンドや、定番コスメをカテゴリーごとに見ていきましょう。
半年間に寄せられたレビュー28万9,401件に基づいた2025年上半期GLOWPICK AWARDS
GLOWPICK AWARDSは、@cosmeと同様に年2回発表を行っており、期間中に寄せられた生活者のレビューと評価をもとに受賞商品を決定する、いわば100%生活者主導型のアワードとして韓国の生活者とブランドの両方から信頼を得ています。
2025年上半期GLOWPICK AWARDSは2025年5月29日に発表。2024年11月1日 〜2025年4月30日に寄せられたレビュー28万9,401件(投稿者数 2万131人)をもとに、「ルーキー賞」(56アイテム)、「クリーンビューティ賞」(30アイテム)、「カテゴリー賞」(606アイテム)の3つの賞立てで合計692アイテムを選出しました。
同期間中に発売された新作アイテムのうち最も支持されたアイテムを選出する「ルーキー賞」は、2024年上半期と比較してメイクアップよりもスキンケアの比重が高くなり、特にクレンジング部門の受賞数が大きく増加しました。「スキンケアはクレンジングから始まる」という流れの中で、クレンジングとパックを組み合わせた「パッククレンザー」カテゴリーも新たに設置され、 Treeannseaの「デザートソルト パック クレンザー」が受賞しました。
そのほか、Dintoの韓国ダイソー専売ラインPrelude Dintoの「ウンチョ ブラー マットリキッドファンデーション」や、AESTURAの肌荒れを防ぎながら乾燥くすみを同時にケアできる美容液「エイシカ365 トラブルリリーフセラムpH4.5」など、56アイテムがルーキー賞に選出されました。
「クリーンビューティ賞」は、発売時期を問わず、ヴィーガン、クルエルティフリー、エコ、オーガニックのうち2つの条件を満たし、かつ製品力も認められたクリーンビューティのアイテムを選出するGLOWPICKに特徴的な賞です。今回はKAINE「コンブバランシングアンプルトナー」(クリーンビューティスキンケア1位)や、エスポア「クチュールリップティントグレイズ」(クリーンビューティリップメイク1位)など、10の小カテゴリーから1~3位の計30アイテムを選出しました。
また「カテゴリー賞」は、発売時期を問わずカテゴリー別にこの上半期の人気商品1~3位を選出するものです。スキンケア、フェイスメイク、リップメイク、アイメイク、コントゥア、美容ツール、クレンジング、マスク/パック、サンケア、バス&ボディ、フレグランス、コンタクトレンズ、生活用品、ヘアケア、男性用、ベビー用、インナービューティ、デバイスという、化粧品以外に美容関連アイテムも含む18の大カテゴリーの下に75の中カテゴリーがあり、さらに特徴別に細分化された計202の小カテゴリーがあります。
たとえば大カテゴリー「スキンケア」の中カテゴリー「エッセンス/美容液」であれば、さらに「水分」「保湿」「鎮静」「毛穴」「トラブルケア」「ブライトニング」「アンチエイジング」また今年注目の成分である「PDRN」という8個の小カテゴリーが設定されています。
今回は、カテゴリー別の韓国の美容トレンドや注目のブランドが垣間見えるカテゴリー賞について紹介します。今回発表されたカテゴリー賞の18の大カテゴリーの概要からそれぞれ見ていきましょう。
2025年上半期GLOWPICK AWARDSのカテゴリー賞、それぞれの傾向
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スキンケア
特に層が厚く、激戦だったスキンケアカテゴリーでは、高い製品力に加えて、美容トレンドである「スキニーマリズム(Skinimalism, スキンケア(Skin-care)とミニマリズム(minimalism)を組み合わせた造語でいわゆる時短美容を意味する)」に適した多機能アイテムが多く受賞しました。なかでもmanyo、AESTURA、イニスフリー、ハクスリー、CNP、スキンフード、d'Albaなどのブランドからは複数のアイテムが受賞し、それらが名スキンケアブランドであることを印象付ける結果となっています。特にmanyoは過去のアワードに続き、「パンテトイン エッセンス トナー」など5アイテムが受賞し「信じて使うブランド」として確固たる地位を築いています。
PDRNへの注目を受けて今回新設されたPDRNエッセンスカテゴリー1位はMEDICUBEの「PDRNピンクアンプル」でした。
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ベースメイク
ベースメイクのカテゴリーでは新興ブランドの躍進が際立ちました。このうちABOUT TONEは「アバウトトーン ブラーパウダーパクト」でフィニッシュパウダーの3位となり、7回連続受賞を達成しました。 さらに2024年下半期に発売したファンデーションで「終売になったらデモする」といった熱量の高いクチコミが寄せられている「スキンレイヤーフィットファンデーション」や、コンシーラー「スキンレイヤーカバーフィットコンシーラー」でもそれぞれ2位を受賞し、存在感を増しています。
また、韓国で「温泉光ファンデーション(スパ帰りの上質な仕上がりを意味)」と称され、日本では「ファンデ美容液」として知られる、一時は品切れにもなったSHISEIDO「エッセンス スキングロウ ファンデーション」は今回初めて1位を受賞。幅広いカラーシェードでグローバル市場を席巻するTIRTIRは、韓国国内でも製品力を認められ、マットタイプのクッションファンデ「MASK FIT AI FILTER CUSHION」とグロータイプのクッションファンデ「MASK FIT RED CUSHION」が各カテゴリーで1位と3位を受賞しました。リキッドコンシーラーの1位は2024年上半期に発売されたLUNA「ハイパーカバーチップコンシーラー」で、コンシーラーに定評のある同ブランドの健在が示されました。
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リップメイク
リップメイクは2025年上半期も、つややかでボリューム感があるグロッシーリップのトレンドが続いています。HERA、rom&nd、hinceなど定番ブランドのアイテムとともに、TIRTIR「WATERISM GLOW TINT」やnonoer「シャインロックリップティント」といった初受賞アイテムも登場。両製品ともに リッチな光沢で生活者の心をひきつけ、グロッシー/ジェルティントのカテゴリーで2位と3位となりました。
一方、マット/ベルベットティントのカテゴリーでは、colorgram 「ヌーディブラティント」が506件と圧倒的に多いクチコミを集め、1位となっています。
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アイメイク
2025年上半期は好みのカラーを組み合わせて使えるシングルシャドウの人気が再来。シングルシャドウカテゴリーの1位は発売以来安定した人気のホリカホリカ「マイフェイブピースアイシャドウ」、2位はhince「ニューデップスアイシャドウ」で、2025年上半期発売 のdasique「ブルーミングシングルシャドウ」が一気に3位に登場しました。
マスカラやまつ毛美容液のカテゴリーでは、「インスパイアスキニーカーリングマスカラ」など4アイテムを受賞したmude.の存在感が高まっています。
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コントゥア
2024年に続いて注目されているコントゥアカテゴリー。なかでも2025年上半期いちばんの人気者だったのは、リップ・チークとして使えるhinceのマルチバーム「ロウグロウデューイーボール」をはじめとした、ユニークなパッケージと多彩なカラーラインナップのグロウポットでした。
一方Glintのハイライター「スティック ハイライター」は8回連続、 エチュードのシェーディングスティック「コントゥアスティック」は9回連続受賞となり、ユーザーから「絶対強者たち」と評されるアイテムの存在も見逃せません。
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美容ツール
ブラシ、メイク小物など美容ツールのカテゴリーは2025年上半期もFilliMilliと韓国ダイソーの勢いが強大です。美容ツールのカテゴリーだけでFilliMilliは 12アイテム、韓国ダイソーは7アイテムが受賞しました。
一方、今回初受賞したアイテムとしては、Studio17「PANG PANG BIG PUFF」やTHE TOOL LAB 「グロウフィックスパフ OVAL」があり、パフのカテゴリーで2位と3位を受賞しています。
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クレンジング
前年の流行を受けて2025年上半期に新設されたパッククレンザーのカテゴリーの1位は韓律「新芽のヨモギクレンジングパックフォーム」、2位はArencia「プレミアムもちソープ『グリーン』」、3位はWhipped「マグツリーヴィーガンパッククレンザー」でした。3アイテムともクレンジングの機能はもちろん、よもぎやお茶の香りのお餅やホイップクリームという独特のテクスチャと感性的なコンセプトで、塗る楽しさまでを打ち出している点が共通しています。
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マスク/パック
自然な老化を迎えながら、美しさと健康を維持する「スローエイジング」のトレンドを受けてマスクパックのカテゴリーでは、レチノール、 コラーゲンなどを配合した高機能商品が登場しています。2025年上半期に新設されたコラーゲンマスクカテゴリーの1位は2024年末発売のメディヒールの「ハイパーコラーゲンマスク」、2位Biodance「バイオコラーゲンリアルディープマスク」、3位はCKD 「レチノコラーゲン低分子300 毛穴弾力マスク」でした。
モデリングパックのカテゴリーでは、使い切りサイズのONE THING「モデリングパックドクダミ」が初受賞しました。
Avajarは「パーフェクトⅤリフティングプレミアムマスク」などリフティングマスクのカテゴリーで2アイテムが受賞したほか、合計4アイテムが受賞。リフティング分野で支持されています。
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サンケア
サンケアのカテゴリーでは、LANEIGE「ウォーターバンクUVバリア日焼け止め」や、イニスフリーのトーンアップ日焼け止め「ビタミンCトーンアップサンスクリーン」、TOCOBOの日焼け止め下地「ビタエアリーサンプライマー」などが受賞。これらの複合的な機能を持つサンケアアイテムはいずれも2025年上半期の発売直後からすぐに生活者の心を掴みました。また最近のトレンドである「スロウエイジング」「水分紫遮(水分紫外線遮断剤)」「パデフリー(ファンデーション成分無配合)」などに当てはまるアイテムも生活者からの注目を集めています。
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バス&ボディ
近年フェイスケアと同じ熱意でボディケアに時間とお金をかける生活者が増えています。そのトレンドに合わせて、多様な製品が発売され、選択肢も広がっています。2025年上半期は、様々なブランドから、ボディの肌トラブル、鎮静に焦点を合わせた製品が続々と発売され、とくにボディミストのカテゴリーは一際目立つ状況でした。多くのアイテムのなかでも2024年12月発売のアクネス「パーフェクトソリューションリリーフボディミスト」は背中ニキビがケアできる優れた鎮静効果を支持され、ボディミストのカテゴリーで1位に。LIYOON「ACシカクリアボディミスト」が2位、OFFON「キープカームアンドクーリングボディミスト」が3位でした。
また、フットケアカテゴリーの1〜3位はBAREN「baren Callus Remover Peeling Foot Spray」、PHYTOVER「フットケアクリーム」、COZY WHITE 「ローヤルゼリーフットクリーム」で、いずれも今回が初受賞でした。
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ヘアケア
今回新設されたアウトバストリートメントのカテゴリーの1~3位はいずれもスプレータイプでした。TSUBAKI 「プレミアム トリートメントウォーター」、Healing Bird「リバイブ ノーウォッシュ トリートメント ダメージリペア」、UNOVE「ノーウォッシュウォーターセラムトリートメント」という顔ぶれでしたが、スプレーするだけでトリートメントが可能という手軽さで支持されました。また、このうちUNOVEはヘアケアカテゴリーでこのアウトバストリートメントも含めて5つのアイテムで受賞し、存在感を放っています。
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生活用品
生理用品カテゴリーで受賞したのはほとんどが、オーガニックやピュアコットンを訴求する製品でした。肌に直接触れるだけに、生理用品もクリーンな処方が選択されています。また、ソフィ「クーリングフレッシュ 生理用ナプキン 大型」は大型生理用ナプキンカテゴリーの3位となりました。夏に使いやすいクーリングタイプです。
デンタルケアのカテゴリーではコルゲート「グレートレギュラー フレーバー 歯磨き粉」とデンティス「ニュープラスホワイト歯磨き粉」が、おなじみのブランドの中で意外に初受賞のアイテムでした。
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カラーコンタクトレンズ
カラーコンタクトレンズのカテゴリーでは様々なブランドからカラーレンズの発売が続いているにも関わらず、GLOWPICK AWARDS常連のOLENSが圧倒的な支持を得て、「ビビリング ワンデーブラウン」など8アイテムで受賞しました。OLENS にはいくつかのシリーズがありますが、今回は色素が薄い印象を与えるデザインが特徴の「ビビリング」や、ぼかしフチで裸眼風の「リアリング」のほかに、瞳にツヤを出し立体的に輝く瞳を演出する「グローイ」も初受賞しました。
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フレグランス
フレグランスカテゴリーは、フローラル、ウッディ、シトラスなど香り別にカテゴリーが細分化されています。2025年上半期も ジョー マローン ロンドン「ブラックベリー&ベイ コロン」やディプティック「オード パルファン Orpheon」をはじめGLOWPICK AWARDS常連のアイテムが並びました。
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美容機器
美顔器のカテゴリーでは、メディキューブ「AGE-R ブースタープロ」が2024年上半期の初登場から3回連続で美容機器カテゴリーの1位となりました。
ヘアアイロンのカテゴリーの1〜3位は、 VODANA、Glampalm、UNIXのアイテムが並びました。
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インナービューティー
液体と錠剤に分かれた二重複合剤型ビタミンサプリの人気が続いておりorthomol、Alive!、I’m Vitaの製品が、1日分約450円と高価格にもかかわらずその効果が支持され、ビタミンカテゴリーの1〜3位となりました。
健康食品カテゴリーの結果を見ると ブライトニング効果のある製品に注目が集まった模様です。ダイエットカテゴリーではゼリー状の製品が1~3位を占めました。
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ベビー
幼児はもちろん大人も使え定番人気のATOPALM「アトパーム MLE クリーム」やジョンソンズ「ベッドタイムローション」のほか、低刺激処方の高保湿クリームのbaronsic「エクトインクリーム」が初受賞しました。
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メンズコスメ
B.READY「バイタライジングリップバーム」をはじめ、メンズコスメカテゴリーの1〜3位はくちびるに自然な血色を与えるリップクリームが占めました。本格的なメイクをしない男性にも安定した人気を得ています。
生活者にとっては商品選びの役に立つ、ブランドにとっては生活者起点のクチコミがプロモーションにつながるGLOWPICK
GlowdayzではGLOWPICK AWARDSの公正な集計のため、次の4段階のフィルタリングシステムを採用しています。
・リアルタイムでの不適切なレビューのフィルタリング
・独自のアルゴリズムによる広告レビューのフィルタリング
・選定候補アイテムのレビュー全数調査
・集計チームによってレビューランキングの点数に重み付け
韓国最大級の美容レビューサイトGLOWPICKは、日本や香港、台湾における@cosmeと同様に、生活者のクチコミに基づいた信頼性の高いビューティアワードを発表することで、生活者にとっては商品選びの役に立ち、またブランドにとってはクチコミという生活者起点のプロモーションの場となっています。