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<Q&A回答集>Z世代との向き合い方と次世代のコミュニケーションウェビナーレポート番外編 質問への回答集

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2023426日に開催された@cosme for BUSINESS主催のウェビナー「メーカー・メディア・SNS・リアル店舗の各視点から紐解く Z世代との向き合い方と次世代コミュニケーション戦術」ウェビナーのQAパートにお寄せいただいたご質問にご回答いただきました。

ウェビナー視聴者からの質問に登壇者が回答  

Q:Z世代から発信された流行をどのように他の世代へ広げていくか。もし事例等ありましたら教えてください

A:(伊勢半)コスメにおいてはZ世代✕コスメ垢のかけ合わせが大切だと考えております。他の世代に広げるというよりは、年齢に関係なくコスメ感度の高い方へのアプローチを意識しています。

(MERY)今はSNS上でバズったものがマスメディアへと転用されている時代ですので、SNSで話題になることで結果的に広く伝わっていくという構造は確立していると思います。そのためには分散さたものではなく、わかりやすい盛り上がりが重視される傾向が高いです。

(FinT)特徴的なスポットで生まれたトレンドや流行をどれだけ他の世代が利用しているプラットフォームなどに適応させて、
ネイティブフォーマットで発信できるかが重要になります。
例えば、直近主婦層の利用が増えている漫画アプリでの広告面や、TVerやABEMAといった新たなデジタルマスメディアなどでの広告配信など、
流行やトレンドをどれだけ狙っている世代のフォーマットに合わせることができるかが重要になってくると思います。

(@cosme TOKYO)SDGs、ヴィーガン、エシカルのような切り口の企画棚を展開することで、他の世代のお客様にも関心を広げていく…という取り組みは実施しています。
最近だとエシカルな美容情報アカウント「@cosme BEAUTYHOOD」の企画棚(ヴィーガンコスメ)を展開しました。
https://www.cosme.net/news/detail/id/9906

Q:SDGsやエシカル消費等に注目しているZ世代も多いかと思いますが、
SNSでの発信やコミュニケーションをとるにあたって、上記をキーワードにしていることはありますか?
また、キーワードにしている場合は、他のキーワードとの反響の違いやZ世代のエシカル消費に対する考え方の実態等がありましたら、ご教示いただきたいです。

A:(伊勢半)伊勢半では、パッケージデザインを紙箱にするなどのプラスチック使用量の削減に取り組んでいます。商品が誕生するまでのストーリーやエピソードを語ったり、地球環境や社会問題にも触れ、共感してもらえるように発信しています。

(MERY)通常のインタビューで、彼女たちの口から、それらのワードは聞くことは多くありませんが、問いかけると、S D Gs観点もないよりはあった方がいいという考えは、多くの人に共通しています。自己実現や成長意欲は高い世代だと思いますので(すごく高みを目指しているというわけではなく、日々の変化を大切にしているといった印象)、自分との対話を大切にしながら、あらゆる判断軸を磨こうとしている、そんな世代特徴の方々だと捉えています(意識高い系というわけではないので難しいのですが)。

(@cosme TOKYO)2022年に@cosme TOKYOで展開した「フェムケア」売り場は注目を集め、多くの方に手にとっていただける機会を創出できたと思っています。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000005126.html
https://www.istyle.co.jp/news/press/2022/04/0407.html
使用済み容器回収など、Z世代が多い@cosme TOKYOを中心に取り組みを行っています。「フェムケア」実施時は、自然と立ち寄っていただける印象がありました。

Q:コロナ前と後のZ世代の行動・思考動向に変化は見られましたか?
 特に、昨今の物価高騰に対する金銭感覚の変化。コロナ後(現在)の、リアルな外出に対する意識変化(前向きか、デジタル重視か?)。リモートワークや会社の飲み会に対する意識をお聞きしたいです。

A:(伊勢半)コロナによるコスメ業界の消費減少は大きな打撃であったものの、Hit商品も生まれています。 金銭感覚の変化としては、物価高騰の中でも商品やサービスに本人がしっかり納得していれば価格に関係なく積極的に購入している印象があります。化粧品業界としては「マスク」の有無によるトレンドの変化に注目をしており、物価高騰の中でも消費意欲は高まると予想しております。

(MERY)Z世代を対象とした直近の調査では、やはり若者の方が、この夏に向けての行動欲は高く出ております。一方、会社の飲み会などは経験もない人が多く、楽しめるかどうかはが不安であると考えている層も一定いることがインタビューなどで聞こえてきております。

(@cosme TOKYO)購買行動の観点からお答えします。
コロナ前よりも、失敗したくない感は強まった印象です。ただ、失敗したくない=バズるから良いというわけではなく、そこに「自分の意思」が介在するのがZ世代の特徴で、コロナ禍で自分と向き合うことが増えたからこそ、気持ち・相性など「自分」との結びつきの度合いによった行動が増えていると感じます。更に、Z世代の失敗したくない定義はより多様化しているなと感じています。
(例えば、1つの商品でも複数媒体で調べ、店舗に来て自らで確認、スタッフにも確認した上で納得すること=失敗しない、という定義もあれば、自身が絶大な信頼を寄せているインフルエンサーの推し商品=失敗しない、という定義もあります)

Q:昨今薬機法や景表法など厳しいですが時に気をつけている事があれば教えて下さい

A:(伊勢半)誇大表現には特に気をつけています。社内・流通様の薬機をすべて順守しております。

(MERY)弊社では薬機や景表法に影響しうる内容は、校閲チェックを実施しておりますので、昨今特別に気をつけている点はありませんが、ギリギリを攻めすぎないことは気をつけています。(捉え方によって変動しそうな表現など)

(@cosme TOKYO)薬機法に関しては、店舗スタッフには定期的に周知・本社での研修も行っています。
施策実施時には、必ず法務確認を入れるなどのフローもあり、景表法に関しては厳しく社内チェックが入ります。

Q:Z10世代(Z世代の中でも10代のユーザー)へのアプローチ方法は、
 Z20世代と同様のコミュニケーション戦略を参考にしてもよいでしょうか・・?Z10世代へのアプローチ方法を模索しておりご意見お伺いできると幸いです。

A:(MERY)やはり20代と10代ではTiktokの影響力に大きな差を感じます。若い世代になればなるほど、TikTokでの出会いが重要になっているように思います。年齢的にもう一段成熟し「好き」な世界観が明確になると、現20Z世代と重なる傾向もあると考えます。

(FinT)もちろん、Z10世代に対するプロモーションはZ20世代を参考にしても良いと考えています。
ただ、Z10世代の商品の購入者が本当にZ10世代なのか(本当は親世代なのではないか)などのユーザー理解をした上でのプロモーションが最も重要になると考えています。
Z10世代に特徴的なプラットフォームとしてDiscordなど他にもあり、ターゲットによって利用するプラットフォームは変わってくるため、本当のターゲットユーザーの見極めと、Z10世代に特有のプラットフォーム理解も行った上でのプロモーションの実施がキーになってくると考えております。

Q:@cosme TOKYOでの取り組みについてです。 推しとのコラボやメイクショーなどの購買体験について、一過性の関係に終わらせない工夫や、同じお客様との継続的な関係を築くためのポイントなどあるでしょうか?

A:(@cosme TOKYO)前提として、店舗としてお客様とどう継続的な関係を築くか、に注力していて、そのポイントは主に2つです。
・お客様に感じていただけている価値が何で、それを来店~購買~購買後にどう伝えるか?を設定してコミュニケーションをとること
・再来、定着するタイミングはどこかを分析しそのタイミングにあわせた施策を行うこと
※購買体験というのは、あくまでも店舗でお客様が価値を感じて下さることの1つ、だと思っています。

お取引先のブランドさんであれば、@cosme TOKYOでまず話題性を作ったうえで全国に展開していくこと、@cosmeの販促施策にあわせて、@cosmeで新規or再来を狙うアイテムを定めてお取り組みいただくことも多く、結果として愛用者に繋がっていると感じています。

Q:SNSマーケティングにおいて、コスメ・スキンケア業界共に競争率が高くなってきていると思いますが、その中で埋もれずに注目されているブランドとそうでないブランドの違いはどこにありますか?

A:(MERY)
①自ら語る自らの売り・世界観に自信があること
②その上で、インフルエンサーの巻き込みにおいて個々の発信を尊重した余白をもった促進できていること
③面数×角度をとにかく多くとっていること
だと考えております。

Q:最近日常に定着しつつあるSNSのライブ配信ですが、そのなかでもライブコマースにおいて購買行動に結びつけていく事が今後当たり前になっていくと考えます。そうしたなかで今のZ世代は①コスパ、②値段に厳しいと感じるのですが、そのZ世代がライブコマースで商品を買うという事にはそれほど抵抗はないのでしょうか?新しい購買の仕方として受け入れられていくでしょうか?

A:(MERY)インタビューなどをしていると、インフルエンサーブランドなどの商品発売の時間に合わせて、売り切れる前に必死で買う努力をしているという声を多く聞きます。値段に厳しいというよりも吟味する能力が高く、自分の中に「相場」をもてる人が多くなっていると思います。自分にとって高いのか安いのか。そのための情報収集をする、といったイメージです。ライブコマースに関しても上記を踏まえると、事前にいかに欲しいと思える状態を作れているか?が重要で、その最後のひと推しがライブコマース上で行われることがポイントになってくるかと思います。

Q:UGC(ユーザー生成コンテンツ)生成のためにTwitterやInstagramの投稿CPを実施する事が多いのですが、このようなCPによるUGCが本当に売り上げに寄与するのか疑問に思います。これに関するデータや、お考えがありましたらお聞かせ願います。

A:(MERY)キャンペーンへの投稿への発話と、使用感も含めた発話ではUGC の質が違うと捉えることが重要かと思います。キャンペーンの仕立てにはよりますが、より広い認知と盛り上がりの気運を高め、商品興味のUPにつなげるものであると考えます。その上で、納得性のある検討行動に効くのは、等身大の使用感を含めた投稿であると考えます。

(FinT)プレゼントキャンペーンがそのまま売り上げに直結するというのは難しいと考えています。
ただプレゼントキャンペーンは拡散されることによる新商品ニュースの側面が非常に強くあります。
そのため、認知度向上に強い寄与が起こります。実際にFinTが実施したCPで、Twitterのトレンド入りすることで、トレンド欄から新規ユーザーの認知度向上などが起こっています。

Q:Z世代がインサイトを開示しがちなSNSは何でしょうか?

A:(MERY)Z世代の皆さんへのインタビューでよく聞くワードは「見る専」というものです。その名の通り見る専門のアカウントで、いくつものアカウントを使いこなしながら、フォロワーの属性のわかるアカウントに対しての発信は一定実施している方が多いようです。インフルエンサーの方も同様で案件アカと友達アカがある方が多いので、インサイトは鍵付きが主流かもしれません。

(FinT)Z世代のインサイトを本当に観に行くのであれば商材にもよりますが、TikTokのコメント欄などは興味深いと考えております。
現在の高校生はTikTokを友達同士で交換して、自ら発信するのが当たり前の世代なので、非常にリアルな声やインサイトが見えると思います。

Q:SNSで商品を紹介する際に、TikTokは特にZ世代に見てもらえる動画が作りやすいのですが、YouTubeやInstagramは同じ商品、動画を出してもZ世代より上の世代にリーチしやすいです。
 YouTubeやInstagramの在り方はZ世代にとって違うのでしょうか?

A:(MERY)TikTokは割合として若いユーザーが多いため、含有率を考えても若者リーチがしやすいプラットホームであると思います。一方で、InstagramやYoutubeは上の世代の割合も高いので、前提として、若者リーチ割合がTikTokよりも下がってしまう傾向にあります。
 また1クリエイティブをみた際に世界観を大切にする意向がInstagaramの方が高いので、発信のトーンによって、リーチする先がどんどんと限定されている可能性はあります。

 

ご紹介は以上となります。
たくさんのご質問・ご意見をいただきありがとうございました。

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