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「勉強」がじわじわきている|連載:@cosme編集長の「いつもなにかを考えている」Vol.2

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@cosme編集長・篠田による定期連載。ユーザーの姿を通して気づいたこと、そしてちょっと先の未来のことなどについて独自の目線で語ります。Vol.2では、自宅で過ごす時間が増えたことによる「勉強」ニーズの高まりについて。生活者は「知的な刺激」を欲しているのでは?と仮説を検証しています。


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最近、勉強がじわじわブームになっている、と感じている。

コロナ禍で、外出の機会が減った。それにより時間のゆとりができ、サブスクリクプションの動画を試聴したり、SNSのライブ配信を見るようになった。その状態が1年近く続いていると、エンタメの刺激に脳みそがやや慣れてくる。その結果、いま、脳みそに知的な刺激を欲しているひとが増えているのでは? という自分なりの仮説だ。

一般的に人間の「三大欲求」は「食欲」「睡眠欲」「性欲」といわれているが、三大を五大欲求くらいにひろげると、「知識欲」みたいなものも入ってくるのではないだろうか。

では、なぜいま、勉強がブームと感じているのか。理由は3つある。

離れていても「study with me」で時間の共有

ひとつめは、YouTubeなどにある「study with me」というカテゴリの動画が人気だという事実。これは文字通り「一緒に勉強しよう」というコンセプトのもと配信されている動画のことだ。

画面には、配信者の机とその上に置かれたテキストやノート、文房具と、配信者が淡々と勉強する様子が映し出されている。それもライブ配信で何時間も。空間ではなく時間の共有といった具合だ。ひとりで勉強していると、気が散ったり、途中でダレてきてしまうが、リアルタイムで誰かが勉強していることがわかると、まだがんばろう、と思えてくる。

そんな「study with me」の動画がYouTubeにはたくさんあるのでぜひチェックしてみてほしい。

Lo-fi Hip Hopという音楽の人気

0219_2via YouTube

ふたつめは、「Lo-fi Hip Hop(ローファイ・ヒップホップ)」という音楽のジャンルの人気がある。

コロナ禍でリモートワークとなり、私が業務をする際のBGMを探していたところ偶然出会ったのがこの音楽のジャンルだ。このブログによると、「"Lo-fi Hip Hop"は「意図的に汚したジャズなどのサンプル・ネタと、レイド・バック気味のヨレたビートで構成されるインストゥルメンタル」といった特徴をもった音楽」とのこと。私の感覚だと、ゆるく主張してこない環境音楽のような印象。こちらのYouTubeで実際に聞いてみてほしい。

Lo-fi Hip Hopをライブ配信で何時間も流し続けるChilledCowのアカウントは、YouTubeのチャンネル登録者数が770万人を超える。私が業務用のBGMを探して偶然出会ったのもこのチャンネルだった。ChilledCowのライブ配信の画像は、ジブリの世界を思わせるアニメーションで細かく動いているので、本当に時間を共有しているような錯覚を覚える。「study with me」のアニメーション版のようにも見えてくる。

いま、勉強したい理由がある

そして、3つめの理由は、自分の知りたい情報をなんとなくではなくきちんと知りたい人が増えていると感じるからだ。

いまはネットが当然にある世の中で、情報過多になる一方。フェイクニュースやステマなどが横行し、ひとは信頼できる情報を知りたがっている。そして、ビジネスも政治も旧来の価値観ではどうにも立ち行かなくなってきてもいる。つまり、いまって何においても正解がない状態。となると、自分で学ぶしかない。信頼できる情報はなにか、自分をアップデートするためにはどうすればいいのかとなり、その結果、自然と自分の興味関心の向かうものの勉強を始めるようになるのだ。

美容にも「勉強」のポテンシャルはある

実際、コロナ禍の最中に私も仕事とは別に学ぶことをスタートした。近しい知人でも、新たに学びはじめたひとが多い。

美容においても「勉強」のポテンシャルは高いはずだ。成分のことやヘルスケアのこと、メイクアップの方法、男性の美容の始め方など、美容における「学び」の提供はいくらでもできそうだ。美容を知的な刺激へと変換すれば、ユーザーとの新たな接点が見えてくる。そして、@cosmeでもそういう「場」を設けていきたいと考えている。

 

この連載に対するご意見・ご感想などぜひお聞かせください。より良い美容業界のためにみなさまと対話していけたらと思っております。

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写真・文/篠田慶子

 

 

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profile

篠田慶子(しのだ けいこ)

@cosme編集長。東京都生まれ。大学卒業後、ファッション誌でスタイリスト・編集者を経験。その後、フリーペーパーの編集者を経て、株式会社メディアジーンにてcafeglobe編集長、GLITTY編集長を経て、2017年10月に独立し、現職に至る。Pinterestのフォロワー数は26万人を超える。

 

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