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これからの消費活動は、Merchで|連載:@cosme編集長の「いつもなにかを考えている」Vol.10

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@cosme編集長・篠田による定期連載。ユーザーの姿を通して気づいたこと、そしてちょっと先の未来のことなどについて独自の目線で語ります。Vol.10のテーマは「新しい買い物のカタチ」について。

いま、Merchが楽しい

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コロナ禍の1年を経て、すっかりオンラインで洋服を買うようになりました。それまではリアル店舗で購入することが多かったけれど、いまとなってはオンラインで洋服を買うことに違和感はなくなりました。

便利だから、という理由もありますが、何より「Merch(マーチ)」のアイテムを見つけることが楽しいというのが大きな理由です。

Merchとは、「merchandise」を略したもので、映画やアニメ、キャラクターや著名人などの関連グッズを指して使われる言葉のこと。イメージしやすいのは、アーティストの関連グッズ。

世界中にたくさんのMerchが存在していますが、私が特に購入しているのは、売り上げの一部が何かのチャリティに使われるもの。もちろん、プロダクトそのものが魅力的であることは大前提にあります。

例えば、エシカルなアパレルブランド「EVERLAENE」の「100% HUMAN」Tシャツ。

100% Humanシリーズは、人権のために戦う人々を集め支援するため、2017年に立ち上がったプロジェクト。Tシャツが売れるたびに売上の10%がACLU(アメリカ自由人権協会)に寄付され、現在までに60万ドル以上を寄付しているそう。

そして最近購入したのが、「Girls on Tops」の女性の映画監督の名前がデザインされたTシャツ。

Girls on Tops」のTシャツを購入すると、売り上げの一部が女性映画監督の映画の製作費に充てられるそう。素敵な映画をこれからもたくさん見たいので「売り上げが映画の製作費に充てられるなら本望です!」の気持ちで積極的に購入してしまったMerchです。

もう何年も愛用しているエコバッグは「FEED」のもの。

FEEDは、国連世界食糧計画(WFP)のスポークスパーソンであったローレン・ブッシュが2007年に立ち上げたプロジェクトで、このバッグを購入することで、食料難で苦しむ子どもたちへ給食が提供される仕組みになっています。

美容のMerchに可能性しかない

何年も前からMerchというジャンルは存在していたのに、なぜ最近よく買うようになったのはなんでだろう? と考えてみたのですが、答えはシンプルで、魅力的なMerchが増えた、ということだと捉えています。とにかく自分好みのデザインのMerchが増えたから、日々サーチするのが楽しい。というシンプルな思考で消費活動をしています。

いまはアパレルのMerchが多いですが、今後美容にも魅力的なMerchがもっと増えるといいな、と期待しています。

デザインやプロダクトの魅力がまずあって、さらに誰かの役に立つーー。それはひとつのブランドだけでやらなくてもいいし、他業種と何か新しい取り組みをするなどあっていいと思います。たとえば、同じ目的に賛同するブランドが一緒に新たなMerchを作ったり、@cosmeとして社会貢献につながるMerchを作ったり…妄想は膨らむばかり。

コロナ禍になり、世の中の課題が一気に炙り出されました。その結果、自分が良ければOKという考えから、自分と誰かのためになること、という考えるひとが増えてきているように感じます。Merchもそのひとつの現れ。ビジネスをうまくドライヴするという視点でも、消費者にMerchが受け入れられ始めた事象をおさえておくことは有効でしょう。私のMerch熱はまだまだ冷めそうにもありません。

@cosmeでは、現在「BEAUTY SDGs WEEK」を開催中。購入することで、助かったり役に立ったりする誰かがいるアイテムをご紹介していますので、ぜひご覧ください!

 

この連載に対するご意見・ご感想などぜひお聞かせください。より良い美容業界のためにみなさまと対話していけたらと思っております。

ご意見・ご感想はこちらから>>

写真・文/篠田慶子

 

 

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profile

篠田慶子(しのだ けいこ)

@cosme編集長。東京都生まれ。大学卒業後、ファッション誌でスタイリスト・編集者を経験。その後、フリーペーパーの編集者を経て、株式会社メディアジーンにてcafeglobe編集長、GLITTY編集長を経て、2017年10月に独立し、現職に至る。Pinterestのフォロワー数は26万人を超える。

 

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