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新型コロナの影響で化粧品業界にも広がる応援・支援型消費

新型コロナの影響で化粧品業界にも広がる応援・支援型消費 サムネイル画像

アイスタイルには「日本最大のコスメ・美容の総合サイト@cosme(アットコスメ)」の膨大なデータ群を分析し、マーケティングに活用する「リサーチチーム」があります。1,500万件を超える膨大なクチコミはもちろん、アクセスデータや意識調査、インタビューを通して、消費者に触れ続けているリサーチチーム。そんな彼らの知見をご紹介します。今回のテーマは「新型コロナの影響で化粧品業界にも広がる応援・支援型消費」です

@cosmeメンバーの半数が化粧品の「応援・支援」型消費の経験あり

新型コロナウイルスは、化粧品業界にも大きな影響を与えています。

外出自粛やマスクの着用によりリップメイクを控えたり、マスクによるメイク崩れを気にしてベースメイクが薄くなるなどメイクアップでよりその影響を受けている様子が、@cosmeプロデュースメンバー(※)に対する調査結果からも伺えます。

※@cosmeプロデュースメンバーとは、@cosme内で行うイベントやセミナーなどの企画に協力してくださる人たちを指します。調査の結果、化粧品への支出金額が高く、美容感度が高い人たちであるということが分かっています

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本アンケートの対象である、美容意識の高い女性セグメントにおいてさえ減少傾向にあるということは市場全体への影響は計り知れないものでしょう。

そうした中で注目したいのが、好きな人やモノを応援するためにお金を使いたい。という動きです。

当然ながら以前から見られた傾向ではありましたが、昨今では「推し消費」「沼消費」といった言葉が生まれるなど、より高い熱量をもち、好きなものにはいくらつぎ込んでも惜しくないと考える人たちが増えてきているといいます。

@cosmeプロデュースメンバーに聴取したところ、これまでに半数が「応援・支援型」の化粧品購入を行ったことがあると回答しました。

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市場全体を見渡せば、こうした消費の傾向はごく一部なものに過ぎないかもしれません。

ただ、そこには何かしらのヒントがあると考えています。

今回は、化粧品「推し」に見る応援消費の実態、コロナ禍でどのような変化がみられているかについて、@cosmeのデータやアンケート調査から考えてみたいと思います。

コロナで加速

まず@cosmeのクチコミにおける「応援」「支援」のワード出現率の変化を10年間の時系列でみてみると、東日本大震災の起こった2011年より上記ワードは増加傾向にあったものの、2013年をピークに落ち着きを見せていました。

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今年に入ってまず注目したいのが「3月」に落ち込んでいる点です。4月の緊急事態宣言発令前の緊張感もあり、マスクやトイレットペーパーが店頭から消え、食料品の買いだめなどが起こった時期です。おそらく、今までにない事態を前に「他を応援」するより「自分」の生活を維持することに精一杯だったのではないでしょうか。

4月に入りステイホームの中、ニュースなどではお店や生産者の方が苦しんでいる話題が毎日のように報じられ、自分の気持ちに少しゆとりができ「他を応援」したいという意識が芽生えていったのではないかと推測されます。

実際にアンケート結果でも、これまでに化粧品の「応援・支援型」消費を行ったことのある時期として、「今年の1~3月」は約1割だったのに対し、緊急事態宣言発令後は約3割前後まで伸長しているという結果となりました。

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応援の根底は「助け合い」

次に、その消費行動に当てはまる気持ちをいくつかのワードの中から選んでもらったところ「応援」が最も高く、次いで「助け合い」「支援」と続きます。特に「助け合い」は、緊急事態宣言後特に高まっていることが分かります。

「援助」「救済」も、伸びが大きいワードではありますが、「助け合い」とのポイントの差分の大きさを見ると、応援・支援型化粧品購入は決して、一方的で上の立場からの行動ではなく、「これを機会に今まで助けてもらった感謝を返したい」、という双方向的な気持ちがあるといえるのではないでしょうか。その対象は「もともと好きだったもの」であるという点も興味深い点です。

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例えば東日本大震災の時のように支援先がある程度限定されている状況とは異なり、身近な人やモノの多くが危機的状況にある中で、支援の順序として自分の中の「好き」が優先されたということではないかと推測します。

さらに、日頃から「推し消費」「沼消費」をしていなかった人も、「経済を回す」ということを意識したときに、自分の好きな化粧品が助けになればと考えた人も少なくなかったのではないでしょうか。

また、自分の好きな商品やブランドが廃盤になってしまうのではないかという不安もあるようです。

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実際にこうした「好きを応援する」「助け合い」のコメントが寄せられています。

アルビオン(イグニス)のクレンジング。いつもだったらクレンジングは他のブランドのものでもよかったけど、スキンケア商品でお世話になっているアルビオンさんで 購入して応援したいと思った。(アルビオンのクレンジングを買うのは初めて) コロナの影響もあると思うので、好きなブランドが今後も存続してもらえるようにと。 【今年の6~8月(緊急事態宣言 解除後)・28歳】

Diorのオンラインでコスメを購入しました。 自粛・マスク生活でメイクがあまり出来ない中、 大好きなブランドで大好きな商品を購入することで、 少しでもそのブランドに売上貢献が出来たら、と思いました。 またそれが少しでも、化粧品業界の良い流れに繋がることが出来ればと思っています。 【今年の4~5月(緊急事態宣言 発令期間中)・32歳】

親戚がやってるサロンのフェイスパック。コロナで景気が良く無い中大変だということを知り、少しでも力になれればという思いで購入しました。また、フェイスパックは元々欲しくてどこの会社のを買うか悩んでいたのでわたし自身も助かりました。【今年の6~8月(緊急事態宣言 解除後)・27歳】

コロナ終息後の応援消費とは?

最後に、「今後、人や商品・企業やお店など、「何か(誰か)を応援したい・支援したい」という気持ちで化粧品を購入することが増えると思いますか?」という質問に対し、「増えると思う」が半数近くを占める結果となりました。

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応援したいと思うものを複数選択で選んでもらったところ、「好きな商品・ブランドが廃盤になる可能性がある」「国産・日本の企業である」「よく行くお店が閉店になる可能性がある」が上位に挙げられました。

前述の通り、今までお世話になっていたもの・好きなものを支えたいという気持ちが垣間見られます。

今後、状況が落ち着いてきてもっと広い視野で考えられるようになったとき、「環境に配慮した・地球にやさしい商品」「企業やブランドコンセプトへの共感」といった部分がより注目されていくのではないかと予想しています。

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何か起きたときに支えてくれ共感してくれるファンを持つこと、そのためにもメーカーやブランドの思いを伝えていく必要性を改めて感じています。

■ 調査概要
調査名称:化粧品とライフスタイルに関するアンケート
調査対象:15-59歳の@cosmeプロデュースメンバー 女性
調査地域:全国
調査方法:Web調査
調査時期:2020年8月7日(金)~11日(火)
集計数:1,655サンプル ※下記表の通り、@cosmeの年代構成比に合わせ割付

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