2024年12月5日に発表となった「@cosmeべストコスメアワード2024」。同日、香港と台湾の@cosmeでもベストコスメアワードが発表されました。日本と同様に香港と台湾の生活者のクチコミが反映された、それぞれの受賞アイテムの傾向を詳しくレポートするとともに、台湾で開催のベスコス関連イベントについてもご紹介します。

5年目を迎えた香港の@cosmeべストコスメアワード、総合大賞はSK-IIの化粧水「フェイシャル トリートメント エッセンス」

香港の@cosmeベストコスメアワード2024キービジュアル

香港の@cosme べストコスメアワードは2020年にスタートし、2024年は5年目の開催となりました。今年は、2万件以上のクチコミと約2万8,400点の対象アイテムから、10位までの「総合賞」、30カテゴリの「部門賞（アイテム賞）」、3年連続で部門賞1位もしくは5年連続で部門賞ベスト3入りをしたアイテムを表彰する「殿堂賞」、2024年下半期の新商品に贈る「下半年新秀賞（下半期新人賞）」において計83アイテムを選出しました。

香港の総合大賞（総合賞1位）は、SK-IIの化粧水「フェイシャル トリートメント エッセンス」でした。

香港の総合大賞 はSK-II「フェイシャル トリートメント エッセンス」

香港においても多くのユーザーに「神仙水（妖精の水）」という異名で親しまれている同アイテムには「使用後は肌が輝いて見える」といった高評価のクチコミが多数寄せられました。

総合賞2位はCeraVeのフェイスクリーム「長效保濕面霜（Facial Moisturising Lotion）」（日本未発売）、総合賞3位は2023年総合大賞のケラスターゼのアウトバストリートメント「CH ユイル クロノロジストR」でした。

香港の総合賞2位 CeraVe「長效保濕面霜（Facial Moisturising Lotion）」、
総合賞3位ケラスターゼ「CH ユイル クロノロジストR」

また殿堂賞はローラ メルシエのルースパウダー「ルースセッティングパウダー トランスルーセント」やエテュセ 「アイエディション （マスカラベース）」、ビオデルマのクレンジングウォーター「サンシビオ エイチツーオー D」など9アイテムが受賞。前回の2アイテムから大幅に増加しました。

香港の殿堂賞、左からヴァセリン「Original Pure Petroleum Jelly」、エクセル「パウダー＆ペンシル　アイブロウＥＸ」、キスミー「スムースリキッドアイライナー スーパーキープ」、ビフェスタ「ミセラーアイメイクアップリムーバー」、ビオデルマ「サンシビオ エイチツーオー D」ロクシタン「シア ハンドクリーム」、エテュセ 「アイエディション （マスカラベース）」、キャンメイク トーキョー「グロウフルールチークス」、ローラ メルシエ「ルースセッティングパウダー トランスルーセント」 

日本でも人気のアイテムがさまざまな部門で受賞

30カテゴリ別に選出する部門賞では、KATE TOKYO「リップモンスター」（口紅部門1位）、エテュセ「アイエディション（ラッシュトップコート）」（マスカラ部門1位）、ラブ・ライナー「ラブ・ライナー リキッドアイライナーR4」（アイライナー部門2位）など、日本の@cosmeべストコスメアワードでも受賞歴のある日本でも人気のアイテムの選出が目立ちました。

左から口紅部門1位のKATE TOKYO「リップモンスター」、マスカラ部門１位のエテュセ「アイエディション（ラッシュトップコート）」、アイライナー部門２位のラブ・ライナー「ラブ・ライナー リキッドアイライナーR4」

また香港に3店舗ある@cosme STOREも同店における販売実績をもとにした「香港@cosme STORE ベストヒット賞」を発表し「総合賞」「下半年新秀賞」をそれぞれ10位まで計20アイテムと、「ブランド新人賞」3ブランドを選出しました。香港@cosme STORE ベストヒット賞の第1位は、エテュセ「アイエディション （ジェルライナー）」、下半年新秀賞の第1位はToday’s Cosme「ゼロスポットパッチ」でした。

ブランド新人賞には小嶋陽菜氏が手掛けるHer lip to BEAUTY（ハーリップトゥ ビューティ）、ヘアケアのFLUFFY FORM（フラッフィー フォーム）、ニキビパッチを展開する台湾発のAngelab（エンジェルラボ）が選出されました。

香港 @cosme STORE ベストヒット賞 第1位 エテュセ「アイエディション （ジェルライナー）」（左）、下半年新秀賞 第1位はToday’s Cosme「ゼロスポットパッチ」（右）

21回目の台湾の@cosmeべストコスメアワードでは韓国ブランドPONY EFFECTのメイクアップベースが総合大賞に

台湾の@cosmeベストコスメアワード2024キービジュアル

台湾の@cosmeベストコスメアワードは2024年で21回目※。4万4,890件のクチコミと11万4,337点の対象アイテムから、「総合賞（1〜3位）」、36カテゴリー別の「部門賞（アイテム賞）」、3年連続で部門賞1位を受賞したアイテムや、5年連続で部門賞1〜3位のいずれかを受賞したアイテムが対象の「殿堂賞」、2023年下半期の新商品に贈られる「下半年新秀賞」の4部門で、計89アイテムを選出しました。このうち11アイテムが日本の@cosmeベスコスと同時受賞となりました。
※2020年まではUrCosme網友評鑑美妝賞として実施

2024年、台湾の総合大賞（総合賞1位）を受賞したのは、韓国のメイクアップブランドPONY EFFECTの日焼け止め「PRIME PROTECT SUN BASE SPF50+/PA++++」でした。同アイテムはメイクアップベース部門で2年連続部門賞も受賞しています。

台湾の総合大賞 PONY EFFECT「PRIME PROTECT SUN BASE SPF50+/PA++++」

総合賞2位はランコムの「クラリフィック デュアル エッセンス ローション EX」、総合賞3位はアネッサの日焼け止め「パーフェクトUV スキンケアミルク NA」でした。

殿堂賞は、2022年と2023年に2年連続で総合大賞を受賞したエスティ ローダーの美容液「アドバンス ナイト リペア SMR コンプレックス」はじめ、日本の@cosmeでも殿堂入りしているNARSのプレストパウダー「ライトリフレクティングセッティングパウダー プレスト Ｎ」、クラランスの目元用美容液「ダブル セーラム アイ」、また台湾発のヘアケアブランドAROMASEのシャンプー「5α捷利爾頭皮淨化液5α Juniper Scalp Purifying Liquid Shampoo」（日本未発売）やPaula's Choiceのサリチル酸配合のボディローション「2%水楊酸身體乳 Weightless Body Treatment 2% BHA」の5アイテムが受賞しました。

台湾の殿堂賞、左からNARS「ライトリフレクティングセッティングパウダー プレスト Ｎ」、エスティ ローダー「アドバンス ナイト リペア SMR コンプレックス」、Paula's Choice「2%水楊酸身體乳 Weightless Body Treatment 2% BHA」、AROMASE「5α捷利爾頭皮淨化液5α Juniper Scalp Purifying Liquid Shampoo」、クラランス「ダブル セーラム アイ」

海外旅行の人気国、日本・韓国のブランドのアイテムが台頭

36カテゴリー別の部門賞や2024年下半期の新商品を対象とした下半年新秀賞の受賞アイテムからは、台湾の生活者の今を表すキーワードとして「日韓旅行の買い物リスト」「美容道具+家電」「日焼け止め・ブライトニング」が浮かび上がりました。

まず、「日韓旅行の買い物リスト」は、台湾で海外旅行がブームとなり、特に日本と韓国が渡航先として人気の中で、両国のブランドのアイテムも注目され人気になっていることを表しています。

たとえば総合大賞（メイクアップベース部門の部門賞も同時受賞）のPONY EFFECT「PRIME PROTECT SUN BASE SPF50+/PA++++」はじめ、KATE TOKYO「リップモンスター」（口紅部門1位）や、韓国ブランドi’m memeの「スキンピローセッティングパウダー 」（フェイスパウダー部門2位）、同じく韓国発のヘアケアブランドROOTON の「アルファエルゲンヘアトニック」（ヘアケア部門の下半年新秀賞）などです。これらのアイテムのクチコミには「日本旅行」、「オリーブヤング」といったキーワードが散見され、台湾の生活者が日本や韓国を旅行で訪れた際にアイテムを購入していることが伺えます。

左からKATE TOKYO「リップモンスター」、i’m memeの「スキンピローセッティングパウダー 」、ROOTON の「アルファエルゲンヘアトニック」

また2024年は2年ぶりに部門賞のカテゴリーに「美容グッズ」と「美容家電」が復活し、美容グッズのカテゴリーではめぐりズム「蒸気でホットアイマスク」が、美容家電のカテゴリーではメディキューブの美顔器「水光活性化美容器 Age-R Booster H」がそれぞれ第1位となりました。台湾ではコロナ流行が収束した後も、自宅にいる時間に儀式的に丁寧にスキンケアを行うことに対して生活者の関心度は引き続き高く、自宅でもエステのような本格的な美容体験ができる美顔器は人気を集めています。

2つ目のキーワード「美容道具+家電」はこうした状況を表しています。

左から めぐりズム「蒸気でホットアイマスク」、メディキューブ「水光活性化美容器 Age-R Booster H」 

3つ目のキーワードは 「日焼け止め・ブライトニング」です。

CMRI(Cosmetic Marketing Research Institution：コスメマーケティング総研）が発表した「【トレンドレポート】化粧品産業2024年上半期度レポート」が指摘するように、コロナ流行収束後、外出の頻度が増え、また気候もますます蒸し暑く、紫外線も強くなっていることで、台湾の生活者の日焼け予防やケアに対する関心は高まっています。

こうしたなかで、2024年の台湾の@cosmeべストコスメアワードの顔用日焼け止めカテゴリーの部門賞は、低刺激で保湿効果のあるDR.WU「ウルトラ ハイドレーティング ティンティッド ディフェンス ローション」、ブライトニング効果のあるメラノCC「ディープデイケアUV乳液」、トーンアップ効果のあるビオレ「高防曬無瑕潤色隔離乳 UV Perfect Tone Up Milk」が第1〜3位となり、高い日焼け防止効果に加えて、プラスαの効果を持つ日焼け止めアイテムの人気が伺われました。

左からDR.WU「ウルトラ ハイドレーティング ティンティッド ディフェンス ローション」、メラノCC「ディープデイケアUV乳液」、ビオレ「高防曬無瑕潤色隔離乳 UV Perfect Tone Up Milk」

また、肌のホワイトニングや色ムラやシミの改善の需要の高さも、ビタミン成分を含むメラノCC「ディープクリア酵素洗顔」（洗顔料部門 第2位）やボビイ ブラウン「ビタエンリッチド クリーム&フェイスベース」（フェイスクリーム部門 第1位）、ホワイトニング効果があるDUO「ザ クレンジングバーム ホワイト a」（メイク落としクリーム部門 第1位）やクラランスの美容液「ブライトプラス ブライトニング セラム」（美容液部門 第3位）などの受賞から伺われました。

台湾ではベスコス関連イベントを開催 

台湾の@cosmeではベストコスメアワード2024 発表当日の2024年12月5日、美容分野で影響力のあるKOL/KOC約60名やメディア関係者約10名を台北市中山区のカフェ「羊毛與花 ‧ 光點」に招待し、カンファレンス形式で受賞アイテムを発表しました。

台湾の@cosme編集部が受賞アイテムの傾向やトレンドを説明

台湾の@cosme編集部が今回の受賞傾向やトレンドの説明を行ったほか、台湾の@cosmeが25周年であることを訴求しながら、台湾と日本の@cosmeベスコス受賞アイテムを自由に試せるスペースを設けました。来場者は思い思いに受賞アイテムを試し、InstagramなどSNS用に撮影を行ったり、会場から配信を行うなどして情報拡散しました。

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◇海外関連トピックス

【韓国】
＞＞2024年の韓国のビューティトレンドを総括する「2024 GLOWPICK AWARDS」はこちら
＞＞韓国最大級の化粧品レビューサイト「GLOWPICK」。2024年上半期GLOWPICK AWARDS発表と@cosmeとの日韓共創施策を紹介（2024年7月30日公開）

【中国】
2024年12月21日～29日に上海市の南京西路エリアのand STORE上海店にてアダストリア社と体験型コスメイベントを共催。日本の@cosmeべストコスメアワード2024受賞商品を展示しました。

and STORE上海店にてアダストリア社と体験型コスメイベントを共催