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台湾の@cosmeベストコスメアワード2025受賞アイテムにみる日本との共通点と独自のトレンド

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20251119日に発表となった@cosmeべストコスメアワード2025同日、台湾の@cosmeべストコスメアワードを発表。日本と同様に香港と台湾の生活者のクチコミが反映された、それぞれの受賞アイテムの傾向をレポートします。

「成分重視」が加速する台湾。総合大賞はセタフィルの保湿クリーム。美容家電が初の総合2位に

台湾の@cosmeベストコスメアワード2025は、380件のクチコミをもとに、122,590点の対象アイテムから、「総合賞(13位)」、34カテゴリー別の「部門賞(アイテム賞)」、3年連続で部門賞1位を受賞したアイテムや、5年連続で部門賞13位のいずれかを受賞したアイテムが対象の「殿堂賞」、2025年下半期の新商品に贈る「下半期新人賞」の4部門で、計64アイテムを選出しました。このうち10アイテムが日本の@cosmeベスコスと同時受賞となりました。 

総合大賞はボディクリーム部門からセタフィル「モイスチャライジングクリーム」が受賞しました。保湿力がありながらベタつかないテクスチャーに加え、無香料・低刺激・アルコールフリーの処方が、乾燥や肌荒れ、かゆみといったトラブルに悩む敏感肌ユーザーから厚い信頼を獲得しています。

20251218_11セタフィル「モイスチャライジングクリーム」 

総合賞2位は韓国ブランドMEDICUBEの美顔器「AGE-Rブースタープロ」でした。美容家電が総合賞にランクインしたのは、台湾の@cosmeベストコスメアワード22年の歴史の中で初めてのことです 。自宅でクリニックレベルのケアができる点が支持され、台湾におけるホームケアの浸透と韓国美容の影響力を象徴する結果となりました。

20251218_15MEDICUBE「AGE-Rブースタープロ」

総合賞3位は、日本の同アワードでもベストブースター・導入美容液部門第1位を獲得したランコムの美容液「ジェニフィック アルティメ セラム」でした 。主力商品のアップグレード版として発売と同時に注目を集め、台湾の湿度の高い気候にも合うみずみずしいテクスチャーが好評です 。肌の安定や赤みの軽減といった修復力が実感できるほか、アルコールフリーで敏感肌にも対応しており、スキンケアが「攻めから守り」へシフトし、敏感肌市場をターゲットとした商品への注目が高まると予測される日本の2026年上半期トレンド予測とも合致しています。

20251218_10ランコム「ジェニフィック アルティメ セラム」

また、殿堂賞は2024年の総合大賞を受賞している韓国ブランドPONY EFFECTの日焼け止めPONY EFFECTPRIME PROTECT SUN BASE SPF50+/PA++++」(日本未発売)や、Paula's Choiceの角質ケア剤「BHAリキッド」、ケイト「リップモンスター」の3アイテムが受賞しました。

PRIME PROTECT SUN BASE SPF50+/PA++++は、2024年の総合大賞受賞アイテム。美容液、化粧水、日焼け止め、化粧下地の機能を1本に凝縮しています 。みずみずしく軽いテクスチャーで伸びがよく、べたつきや白浮きがない点が高く評価されています。BHAリキッドは、台湾の多くの消費者が長年抱えるニキビや毛穴の開きといった悩みに対し、黒ずみや白ニキビへの効果を実感できる「救世主」として支持されています。毛穴をきれいにし、肌を滑らかで明るく整えます。リップモンスターは台湾でも新色が発売されるたびにSNSで大きな話題となり、鮮やかな発色と長時間の持続性、マスクへのつきにくさが絶賛されています。単体での使用はもちろん、理想のメイクアップを演出するリップベースとして、重ね塗りにも愛用されています。

「成分の透明性」「内側からのケア」「美容家電と韓国トレンド」が今年の台湾市場を象徴

34カテゴリー別の部門賞や2025年下半期の新商品を対象とした下半期新人賞の受賞アイテムもあわせて見ると、台湾の生活者の今を表すキーワードとして「成分の透明性」「内側からのケア」「美容家電と韓国トレンド」が浮かび上がります 。

まず、「成分の透明性」は、生活者の美容知識レベルが向上し、広告のイメージだけでなく「どのような成分が含まれ、どう効くのか」を重視する「成分買い」が定着していることを表しています。実際、@cosmeサイト内検索データ※1によると、2025年の成分検索クリック数は前年比で「ナイアシンアミド化粧品」が473.79%増、「美白美容液」が431.44%増、「レチノールおすすめ」が206.04%増と大幅に伸長しました。これは、消費者がブランド名以上に「成分の信頼性・効果の実証」を重視し、「成分を理解する」ことが新世代の共通言語となっていることを示しています。

こうした背景から、サリチル酸配合で角質ケアを訴求したCeraVeSA スムージング クレンザー」(その他の洗顔部門1位)はじめ、人気のレチノールに植物由来のバクチオールを組み合わせたPaula's Choice「クリニカル 0.3%レチノール+2%バクチオール トリートメント」(乳液部門2位)や、再生医療成分PDRNを配合したMEDICUBEPDRNピンクアンプル」(アンプル部門1位)、ビタミンCEを配合したニベア「EXTRA BRIGHT VITAMIN BODY SERUM C&E(超能果萃澎彈亮白精華凝乳)」(ボディローション部門3位、日本未発売)などが支持を集めました。これらのアイテムは主要成分や効果を明確に打ち出しており、自身の肌悩みを解決する成分を能動的に探す台湾の消費者に支持されています。
※1 Google Search Console、2025年1-9月期と2024年同期比較

20251218_16左から、CeraVeSA スムージング クレンザー」、Paula's Choice「クリニカル 0.3%レチノール+2%バクチオール トリートメント」、MEDICUBEPDRNピンクアンプル」、ニベア「EXTRA BRIGHT VITAMIN BODY SERUM C&E

2つ目のキーワード「内側からのケア」は、肌表面だけでなく、心身を含めたトータルケアへの意識の高まりを表しています。

2025年は栄養サプリメント部門において、体内環境を整えるプロバイオティクス製品として好好生医 (Better Biosciences)「シアル酸プロバイオティクス」が初めて第1位を獲得しました。また、フェイスケアツール部門では、温熱効果と香りでリラックスタイムを提供するめぐりズム「蒸気でホットアイマスク」が1※2を維持。さらに、今年は洗顔料、洗顔ムース、その他の洗顔という洗顔関連の3カテゴリーからSwissVitaの洗顔クリーム「微晶3D全能洗顏霜(VitaBtech升級版)全能洗」 (洗顔料部門1位)、ビフェスタ「Bifesta Foaming Whip OIL CLEAR(碧菲絲特清爽碳酸泡洗顏)」(洗顔ムース部門1位)、CeraVeSA スムージングクレンザー」(その他洗顔部門1位)など6製品が受賞しており、生活者がスキンケアの前の「下準備」としての洗顔や、その心地よさなどの体験も追求していることが伺えます 。※2 2024年は美容道具部門1位

20251218_17左から、好好生医 (Better Biosciences)「シアル酸プロバイオティクス」、めぐりズム「蒸気でホットアイマスク」、SwissVita「微晶3D全能洗顏霜(VitaBtech升級版)全能洗」 、ビフェスタ「Bifesta Foaming Whip OIL CLEAR(碧菲絲特清爽碳酸泡洗顏)」、CeraVe「SA スムージングクレンザー」

3つ目のキーワードは「美容家電と韓国トレンド」です 。 K-POPや韓国旅行ブームを背景に韓国ブランドの影響力が拡大する中、自宅で手軽にクリニックレベルのケアができるホームケア需要が急増しました 。これを象徴するのが、先述の美容家電として初めて総合賞第2位を受賞した韓国ブランドMEDICUBEの美顔器「AGE-Rブースタープロ」です。また、韓国の大手小売オリーブヤングでの人気商品Torriden「ダイブイン マスク」(マスク部門3位)や、5年ぶりにリップマスク部門1位に返り咲いたLANEIGE「リップスリーピングマスク」など、韓国発の実力派アイテムが台湾市場でも話題となっています 。

20251218_18左から、MEDICUBE「AGE-Rブースタープロ」、Torriden「ダイブイン マスク」、LANEIGE「リップスリーピングマスク」 

20年以上の歴史を持つ台湾の@cosme。ポップアップイベントも好評 

台湾の@cosme2004年に「UrCosme(ユアコスメ)」※3としてスタート。20年以上にわたって台湾の生活者の美容トレンドを見つめ続けており、202512月現在、148万件以上のクチコミデータ、約12万アイテムの商品情報を保有する台湾最大規模のクチコミサイトです。台湾版グローバルアプリ、@cosme SHOPPING といった、日本の@cosmeとほぼ同じサービスを台湾で展開しています。運営を行うアイスタイルグループの台湾子会社i-TRUE Communications Inc.は台湾コスメ市場のトレンド・生活者行動の分析や予測を行なうCMRI(Cosmetic Marketing Research Institution:コスメマーケティング総研)も有し、様々なレポートを公開しています。
※3 2021年のリブランディングでサイト名を@cosmeに変更

また、台湾の@cosmeでは定期的にポップアップイベントを開催しており、20257月には4回目のポップアップイベント「@cosme Beauty Ranking Tour美妝遊樂園 all you can try」を開催しました。

20250423_11-1

同イベントでは、オンラインの@cosme と会場をつなぐさまざまなOMO施策が奏功しただけでなく、MEDICUBEが同ブランド美顔器の台湾初の実機お試し・販売の場として出展し、ミニイベントを複数回開催するなど場を大いに活用した好事例も生まれ、会期中の来場者は前回比1.3倍の21,000人に、物販の売上高も前回の約5倍と大きく伸長しました。こうしたリアルな場での体験も通じ、台湾に進出したいブランドと現地ユーザーのエンゲージメントを深める取り組みを加速させています。

【関連記事】OMO強化と台湾初出展ブランドの好事例で物販売上は前回比約5倍に。台湾の@cosme4回目のポップアップイベント 

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