常盤薬品工業株式会社は2025年3月に「グラスーン」を発売。年々強くなる紫外線から肌を守るために、化粧品とサプリメントの両面から「内外ケア」することを提案する、同社初の化粧品事業部とヘルスケア事業部連携によるブランドです。
紫外線対策ニーズの高まりとともに「内外ケア」がトレンドに
日本では紫外線量が長期的に増える傾向にあり、UVプロテクトやビタミンCによるスキンケア需要が高まっています。近年は、化粧品とサプリメントを併用し、肌だけでなく体の内側からも整える「内外ケア」がひとつのトレンドになっています。
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ノエビアグループの常盤薬品工業でもこうした流れを受けて内外美容に注目。同社には、ロングセラーのスキンケアブランド「なめらか本舗」などを展開する化粧品事業と、美容ケアとしての食品「ビューパワー」などを展開するヘルスケア事業があり、月1回合同会議を行っています。その会議内で、化粧品事業部とヘルスケア事業部の強みを活かす新ブランドの立ち上げが提案され、2023年春に事業横断プロジェクトが始まりました。
それから約2年の共同開発を経て誕生したのが、サプリメントとスキンケアで日々の内外美容をサポートする「グラスーン」です。ブランド名は、透明感のある“グラススキン”をすばやく目指すというコンセプトに由来しています。
「グラスーンは、ヘルスケア事業と化粧品事業をもつ我々ならではの企画で、ビタミンC関連のプチプラコスメや他の競合ブランドとの差別化を図っている。3つ揃えると1万円を超えるが、20代後半から30代でエステや美容医療などにも興味・関心があるユーザーをターゲットとしている」と常盤薬品工業株式会社 マーケティング統括部 商品企画グループ 千島佳奈氏はいいます。
常盤薬品工業株式会社 マーケティング統括部 商品企画グループ 千島佳奈氏
事業部や担当の垣根を越えた定例ミーティングから生まれた「グラスーン」
グラスーンの会議には、事業部をまたいだ多様なメンバーが参加し、自由に意見交換を行っています。常盤薬品工業株式会社 ヘルスケア事業部 商品企画 野村千瑛氏は、ビタミンCを柱にグラスーンの開発への議論があったと振り返ります。
「会議はR&Dと商品企画が月1回集まる場で、メンバーは20代から50代まで幅広い年代構成になっている。以前から化粧品とヘルスケアの両事業部の強みを生かせるブランドを出したいという話があり、体内で吸収されやすく持続性の高いリポソームビタミンC (ビタミンCをリポソームという脂質の二重層のカプセルで包み込んだもの) に着目していた。その後、化粧品分野でも注目されるグルタチオンとリポソームビタミンCを組み合わせることで相乗効果が期待できる、という意見もあり、開発が本格的に始まった」(野村氏)
こうして両事業部から5名のメンバーがチームとなり開発を開始。製剤開発は普段から両事業部が連携しているノエビアの研究所が行うことになりました。
常盤薬品工業株式会社 ヘルスケア事業部 商品企画 野村千瑛氏
野村氏は「事業部を超えたプロジェクトということもあり、色々と試行錯誤しながら進めた。内側のケアと外側のケアをひとつのブランドとして一緒に開発すること自体が初めてだったのもあり、両事業部とも新鮮味を感じながら、お互いの知識を相乗効果で高め合いながら進めることができた。またヘルスケア商品では、機能性重視の開発と訴求が一般的で、ある意味、“固め”の考え方が主流。しかしグラスーンでは、ヘルスケアにはなかった情緒感などのブランドテーマを一緒に築き上げられたことがとても大きな成果だった」といいます。
一方で、苦労もありました。千島氏は、「化粧品とヘルスケア領域では法律や規制の違いなどがあり、化粧品としては訴求できる内容がサプリメントではできないことも多く、ブランドの特徴の伝え方に最初は苦労した。また、それとは逆に、たとえば、リポソームという訴求がヘルスケアでは効果的だが、化粧品では、機能面を前面に押し出すより、それ以外の良さを強調した方が商品イメージが伝わりやすいといった点などもあった」と振り返ります。
販売チャネルに関しても、一般的にドラッグストアなどの小売店では化粧品とサプリの売り場が分かれますが、同じスペースに並べて販売してもらえるよう交渉。別々の売り場であっても什器のトーンをそろえ、同一ブランドだとわかるように工夫しました。
ノエビアグループの技術力が支える「グラスーン」の内外ケア
グラスーンの基本構成は、濃密集中美容液「サナ グラスーン グルタブライト VC コンデンスドロップ」と、濃厚密着クリーム「サナ グラスーン グルタブライト VC リフタンクリーム」、そしてサプリメント「サナ グラスーン リポブライト VC パウダー」の3品です。
左)サナ グラスーン グルタブライト VC コンデンスドロップ 45mL 3,850 円
右)サナ グラスーン グルタブライト VC リフタンクリーム 55g 3,630 円
※価格は希望小売価格、税込
グルタブライト VC コンデンスドロップは、肌なじみがよくべたつかないテクスチャーで肌悩みにアプローチ。グルタブライト VC リフタンクリームは、密着感のあるテクスチャーでハリのある肌に導きます。千島氏によると、とくにクリームの「こっくりとしているが肌の上でするっと伸びて密着する特長的な使用感」が顧客から好評で、ノエビアグループが培ってきた技術力の高さの表れだといいます。化粧品の共通処方として、3種のビタミンC(カプセル化浸透型※1ビタミンC誘導体※2、持続型ビタミンC誘導体※3、ピュアビタミンC※4)と、保湿成分であるグルタチオンを配合しています。
※1 ビタミンC誘導体を内包したカプセルのこと
※2 3-O-エチルアスコルビン酸(保湿成分)
※3 アスコルビルグルコシド(保湿成分)
※4 アスコルビン酸(保湿成分)
サナ グラスーン リポブライト VC パウダー(健康補助食品)
3g×14本 3,240円 ※価格は希望小売価格、税込
サプリメントのリポブライト VC パウダーは、リポソームビタミンCに、美容成分としてシステインペプチドを配合。継続しやすさも重点に置いており、外出先でも手軽に1,000mgのビタミンCが摂れるパウダータイプを採用、飲みやすいアセロラ風味に仕上げています。
3アイテムの共通テーマはビタミンCで、化粧品ではグルタチオン、サプリメントではシステインペプチド(※グルタチオン含有酵母)※5を配合し、それらによる相乗効果を狙い、内外ケアとしてアプローチしています。これは、システインペプチドとグルタチオンを内外から一緒に取り入れることで、届く部分が広がり、ビタミンCの働きをより持続できるという検証結果によるものです。一般的なスキンケアやサプリメントよりも早く、美白効果や透明感、肌荒れへの効果を実感しやすいといいます。発売前に化粧品のみ使用の人と、化粧品とサプリメント併用の人との比較テストを行ったところ、併用している人の方が日焼けしづらい効果を感じる結果が得られました。
※5 グルタチオンは、システインを含む3つのアミノ酸(グルタミン酸、システイン、グリシン)から構成されるペプチド。システインペプチドは、システインを含むペプチドの総称であり、グルタチオンもその一種
体外に排出されやすいビタミンCをリポソーム化(有効成分を細胞膜と同じ構造を持つナノカプセル=リポソームに閉じ込める技術)することで吸収性や持続性を高めた
出典:常盤薬品工業株式会社プレスリリース
化粧品、サプリメントともパッケージは光沢のあるシルバー紙で揃え、化粧品はガラス玉、サプリメントはリポソームをイメージしたイラストを入れることで効果への期待感を高めています。千島氏は「何十案も検討し、シルバーの輝度感のある紙を採用するなど、製品の機能性の高さがもっとも伝わるデザインを追求した」といいます。
体験を重視したマーケティング戦略で認知拡大
「グラスーンのマーケティング戦略は、小売店においてのクロスマーチャンダイジングだけでなく、実際に製品を触れられるタッチポイントを複数設けて、リアルなコミュニケーションからブランドを育てることを重視している」と語るのは、常盤薬品工業株式会社 ヘルスケア事業部 営業推進 主査 比嘉英理子氏です。
「美容系インフルエンサーが集まる展示会に出展し、化粧品とサプリメントを同時に試してもらう機会を設けているほか、美容クリニックでサンプリングも行っている。サンプリング後の問い合わせも増えており、クリニックでの取り扱いも増やしていければと考えている。ほかにも美容誌の付録として配布して試していただくなど、実際に手に取ってもらうことを意識している」(比嘉氏)
常盤薬品工業株式会社 ヘルスケア事業部 営業推進 主査 比嘉英理子氏
まずは3品のうち1品を買っていく顧客が多いというなか、千島氏は「グラスーンの内外ケアのコンセプトや、開発母体がノエビアグループであることの認知が広がれば、商品の信頼感にもつながり、3点同時購入の増加につながると見込んでいる」といいます。また、2025年9月には限定品として生炭酸マスク「グルタブライト VC コンデンスソーダマスク」を発売。同商品が一部店舗では完売となるなど好調でグラスーンの勢いは加速しています。
Top image: グラスーン公式サイト
画像提供:常盤薬品工業株式会社
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